中学生の娘を持つAさん。参観日のとき、廊下でママたちと雑談をしていました。話題が子どもたちの食事や体型の話になったとき、うっかり失言をしたAさん。その後の母娘関係は? 今回は、筆者のママ友から聞いたエピソードをご紹介します。

参観日、雑談で盛り上がるママたち

「Mちゃん身長伸びたよね〜」「運動部だから食欲がすごくてね〜」とたわいもない話で盛り上がっていたAさんたち。

Aさんは「うちの娘は文化部だけどモリモリ食べるよ〜。ほんと最近、ぽっちゃりになってきてるわ〜」とつい、娘の体型をイジってしまいました。

参観日以降、娘の様子が変わった?

この日の夕飯時、娘に「ご飯できたよ〜」と声をかけても返事がありません。

子ども部屋を覗いても「お腹空いてない。いらない」とそっけない態度です。

しかも翌日から、ご飯も残すようになり、勉強中に食べていたスナック菓子も口にしなくなりました。

思春期だから、ダイエットでも始めたのかなぁ? と、娘の変化を気に留めていなかったのですが……。

担任から突然の電話! 娘に一体何が?

数日後、娘の担任から電話がきました。

何かトラブルでもあったのかな? と心配しながら電話に出たAさん。

すると先生から、「ここ数日、急に給食を残すようになって心配していたんです。今日は、ほとんど口をつけていませんでした。放課後、養護教諭と3人でお話ししたんですよ。そしたら……」と思いがけない話をされました。

続けて「大変申し上げにくいのですが、お母様から『ぽっちゃり』と言われたことがあるそうで、それからご飯を口にするのが怖くなったそうです」と遠慮がちに話をされました。

子どもの心は繊細! 軽い冗談でもダメ

先生との電話中、Aさんは「自分の失言がどれだけ娘の心を傷つけたのか」やっと気づきました。

Aさんが直接、娘に体型のことをイジったことはありません。

なので、思い当たるのは参観日のときだけです。

案の定、娘に確認するとママたちが雑談していた話を男子たちが聞いていたらしく、それを女子たちに伝えてきたとか……。

その後、Aさんは娘に「ママ最低なことして、本当にごめんね」と何度も謝り、娘も許してくれました。

そしてAさん自身も今後、体型のことは二度と口にしないと誓いました。

日常生活で他人に対して言葉を発するときには、慎重になり、相手の気持ちを考えることが大切ですね。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:広田あや子