大谷がおもちゃのポルシェを監督に贈呈…きっかけはワトソンさんの一言

 ドジャース・大谷翔平投手が球団日本出身選手の最多本塁打記録を抜く直前のイタズラが大きな話題となった。前記録保持者のデーブ・ロバーツ監督におもちゃのポルシェをプレゼントしたが、“仕掛け人”は地元TV局「スポーツネット・ロサンゼルス」のリポーターのキルステン・ワトソンさんだった。その舞台裏を明かしてくれた。

 大谷は4月23日(同24日)の敵地・ナショナルズ戦で6号を放ち、ロバーツ監督の記録に王手をかけていた。その時、おもちゃ贈呈を勧めたのがワトソンさんだった。「なんとなくね。必ずしもそうではないけれど、なんとなく勧めたわ」と振り返る。

 大谷は昨年12月、背番号「17」を譲ってもらったジョー・ケリー投手の妻にポルシェをプレゼントしていた。その流れで、ドジャースの番記者たちは記録を抜く記念に大谷から監督にも車をプレゼントさせようとしていたという。

 ワトソンさんがそれを大谷に伝えた際に「例えばおもちゃのやつをあげたりしたらどう? おもちゃの車を」と提案。すると大谷は「それとてもいいね」と返し、本拠地に戻った後に実行した。ワトソンさんも「とってもおかしかったわ」と思い出し笑いを浮かべた。

 ロバーツ監督は4日(同5日)の試合前におもちゃのポルシェをもらったことを明かすと、その試合で大谷は8号を放ち記録を抜いた。試合後、大谷の囲み取材に“乱入”し自らのおもちゃを自慢し喜んでいたが、ワトソンさんは少し心残りがあった。テレビで「私のせいかもしれないと思ったの。デーブ、本物の車がもらえなくてごめんなさい、って思った」と話し、苦笑いを浮かべた。

 それでも大谷はワールドシリーズで勝ったら本物の車も考えると発言。ワトソンさんも「次は本物の車が来るかも。彼はワールドシリーズで優勝したら、可能性があるかも、と言っていたし……」と自らに言い聞かせるように話していた。(川村虎大 / Kodai Kawamura)