オリのセデーニョは昨季途中に支配下登録…今季は主力打者として活躍

 来日2年目を迎えたオリックスのレアンドロ・セデーニョ内野手が存在感を示している。リーグ2位の6本塁打、打率.272、18打点。長距離砲としてリーグ優勝に貢献した昨季の活躍を経て、リーグ屈指の強打者へ変貌しつつある。オリックスとの契約以前はMLB傘下でプレーしていた。今回はこれまでの球歴や、マイナーリーグ時代に残した成績などを紹介する。(成績は5月7日終了時点)

 25歳のセデーニョはベネズエラ出身。2014年に16歳でカージナルスと契約し、2021年オフにはダイヤモンドバックスへ移籍した。2022年には傘下2Aで109試合に出場し、打率.310、30本塁打、93打点、OPS.937。3Aでも14試合出場で2本塁打を放ち、打率.291、10打点を記録した。そして、同年オフにNPBへの挑戦を選択し、オリックスと育成契約を結んだ。

 昨年はシーズン序盤から2軍で結果を残し、5月19日に支配下登録された。1軍でも7月に月間打率.309を記録し、18試合で7本塁打、23打点。一時は4番を務めるなど存在感を発揮した。シーズン通算では57試合で打率.244、9本塁打、34打点、OPS.716。今年は来日2年目にして大ブレークの気配を漂わせている。

 MLB傘下時代に記録した成績を見ると、2015年からルーキーリーグに出場し、2016年には47試合で打率.290、OPS.803。2017年には9試合で4本塁打を放ち、打率.351、OPS1.143をマークした。2018年も59試合で14本塁打、打率.336、OPS1.011。ルーキーリーグで格の違いを示した。

最大の持ち味はパワー…NPB1年目の昨季は57試合で9発

 2019年から1Aに活躍の場を移し、100試合で打率.271、OPS.707。2020年は新型コロナ禍でマイナーリーグの試合が開催されなかったが、2021年はA+で打率.261、OPS.743をマークした他、2Aでも19試合で3本塁打、打率.257、OPS.741を記録した。2022年は2Aで109試合に出場し、打率.310、30本塁打、93打点、OPS.937。3Aでも14試合で打率.291、2本塁打、10打点、OPS.764をマークした。

 最大の持ち味はパワー。来日1年目の2023年は57試合で9本塁打を放ち、長打率も.438。本塁打を1本放つまでに必要な打席数を示す「AB/HR」は19.56だった。この値は本塁打王を争った楽天・浅村栄斗内野手や日本ハム・万波中正外野手を上回っていた。

 一方で四球は187打席で8。打率と出塁率の差を示す「IsoD」も.034と低かった。四球を三振数で割って求める、選球眼を示す指標「BB/K」も.170と極端に低かった。しかし今季は33試合に出場した時点で、既に昨季を上回る11四球を選び、出塁率.346、IsoDは.072と、いずれも優秀な水準に到達している。BB/Kも.333と前年に比べて向上を見せている。

 AB/HRは本塁打王争いができるだけのポテンシャルを示していた前年とほぼ同レベルの数字を維持。長打率も.474と前年以上に数字を伸ばしている。長打率と選球眼の向上に伴い、OPSも.716から.820へ改善された。25歳という年齢を考えれば、さらなる成長を果たす可能性は十二分にある。その打棒は、今季のパ・リーグにおける大きな注目点の1つとなりそうだ。(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)

(記事提供:パ・リーグ インサイト)