文と写真●ユニット・コンパス
ジープを、いやアメリカンSUVを代表するアイコンであるラングラー アンリミテッドがマイナーチェンジを受けてデザインや装備を刷新した。2017年から数えて7年ぶりの改良で、装備を充実させながら価格を引き下げたのも大きな特徴。価格は799万円から889万円となっている。
売れているからこそ、攻めのマイナーチェンジ
ステランティスジャパンの代表取締役社長である打越 晋氏が、アンベールされたラングラーの車中から登場して始まったプレゼンテーション。
発表会会場となったのは渋谷の新しいランドマークであるMIYASHITA PARKで、打越氏はここが新しいカルチャーやビジネスが生まれる場所であり、そこが進化に挑戦するジープブランドと新型ラングラーを紹介するのにふさわしいと考えたという。
というのも、ラングラーは他のSUVと比較してユーザーの年齢層が若く、自分らしさを表現するクルマとして選ばれているという調査結果が出たから。新しいラングラーはデザインをさらに磨き上げ、装備を充実させたことで、さらに若いZ世代や、逆にもっと上の年齢層にも選ばれるクルマに仕上がったと胸を張る。
ラングラー アンリミテッドは、2023年の実績でも販売台数は4000台を超え、ラングラーの仕向地向け別では中国とほぼ並んで4位という好セールスを記録。新型の導入でミッドサイズ輸入SUVセグメントのナンバー1の地位を狙う。
改良のポイントはデザイン、そして新型ナビシステム
道なき道をゆくタフネスと実用性の高さをあわせ持つことで人気のラングラー アンリミテッド。
デザインの改良ポイントは、伝統のセブンスロットグリル周辺をブラッシュアップしたこと、そして新デザインのアルミホイールの採用。また、フロントフェンダーのアンテナがガラスに組み込まれ、オフロード走行時に小枝などに引っかからないようになった。
装備面での大きなトピックは、12.3インチのタッチスクリーンディスプレイ。プロセッサーの計算速度が5倍になりレスポンスを大幅に改善。ナビはアイシン製を搭載し、Apple CarPlayはワイヤレス対応となった。
またラングラーとして初めて12WAYのフロントパワーシートを採用したのもニュース。それでいながら80cmの渡河性能を保証するのはさすがリアルオフローダーだ。
さらにフロントガラスには、飛び石などへの強い耐性が期待できるコーニングゴリラガラスを採用。サイドカーテンエアバッグを採用したり、車軸をさらに耐久性の高いフルフローティングアクスルに改良したりなど、目に見えないところまで改良を施した。
装備を充実させながら販売価格は値下げ!
このように充実した装備を誇りながら、新型ラングラーでは価格帯を下げている。
まずエントリーグレードである「アンリミテッド スポーツ」の導入。エントリーといいながらも、12.3インチのナビシステムなど、新型の特徴的な装備はすべてフォローしたのが自慢。
中核グレードの「アンリミテッド サハラ」や最上級グレードの「アンリミテッド ルビコン」については、装備を充実させながらさらに販売価格を引き下げた。これぞミドルサイズ輸入SUVナンバー1を狙うための戦略だ。
鮮やかなボディカラーが目を惹くルビコンの限定車10台をWEBで抽選販売
新型ラングラー アンリミテッドの販売を記念し、最上級グレードのルビコンの限定車「アンリミテッド ルビコン ハイベロシティ」を899万円で限定10台販売。販売方法は公式WEBサイトからの抽選で、5月10日から5月17日までとなっている。
著者:ユニットコンパス/Goo-net編集部