劇作家・演出家の野田秀樹氏による「NODA・MAP」の新作舞台「正三角関係」が今夏から秋にかけて上演され、「嵐」の松本潤(40)、女優の長澤まさみ(36)、俳優の永山瑛太(41)らが三兄弟役で共演することが17日、分かった。

 豪華キャストの共演で、演劇界に大きな花火が打ち上がる。ロシアの文豪ドストエフスキーの名作「カラマーゾフの兄弟」をモチーフに、野田氏が「『日本のとある場所、とある時代の花火師の家族』、つまり『唐松族の兄弟』の物語にする」という設定で新たに創作するオリジナル作品。「父親殺し」がテーマのサスペンスで、松本が長男の花火師を、永山が次男の物理学者を、長澤が三男の聖職者を演じること以外、一切詳細は明かされていない。

 松本の舞台出演は11年の「あゝ、荒野」以来13年ぶりで、野田氏とは初タッグ。野田氏の盟友だった18代目中村勘三郎さんの次男・中村七之助と松本が高校の同級生だったことが縁で20代のころから交流があり、NODA・MAPのワークショップにも数回参加。松本自身もライブ演出を手がけるクリエイターだけに、野田氏の演出技法に刺激を受け、自身のショー演出で実践することもあったという。

 松本は念願の野田作品に「これまでの自分を越えていけるよう試行錯誤していきながら、より野田さんの世界観の中で描かれるキャラクターに近づけるように演じていく」と意欲。「野田さんだからこそできるソリッドさを体現できたら、すごく面白い作品になる気がしています」と語る。

 三男と女役の一人二役を演じる長澤は「大丈夫かなと心配になるところもありますが、あっという間に演じてしまっているかも、と期待する自分がいたりします」と手応え。永山は「己の貧弱さを見つめ直す時期にきた今、NODA・MAPの大冒険は私をまた別次元へと連れていってくれる絶好のチャンス」と語った。

 ◆「正三角関係」公演情報

 ▼東京公演 7月11日〜8月25日、東京芸術劇場プレイハウス

 ▼北九州公演 9月5〜11日、J:COM北九州芸術劇場大ホール

 ▼大阪公演 9月19日〜10月10日、SkyシアターMBS

 ▼ロンドン公演 10月31日〜11月2日、サドラーズ・ウェルズ・シアター