今月24日付でNHK大阪放送局長を退任する林理恵氏が18日、局長として最後の定例記者会見を行った。

 専務理事から退任に伴う人事。昨年4月の就任からわずか1年だったが、林氏は「前局長も1年だったので、フラットに考えている。役員任期は分かっていたので、節目と受け止めている」と心境を明かした。

 国際放送局長、メディア総局長などを歴任した林氏は「大変、勉強になった1年でした」。そのポイントを3つ挙げ、1つ目は今年の元日に発生した「能登半島地震」。哀悼の意と、今なお避難所生活が続く被災者に向けて「心からお見舞い申し上げます」と前置きし「命と暮らしを守る放送サービスはNHKの使命の一つ。日常の準備、訓練、検証の取り組みに終わりはない。気を引き締めて考える機会になりました」と話した。

 2つ目は昨季のプロ野球の阪神・オリックスの関西ダービー。「地元の盛り上がりをこの目で見ましたし、局長として狙って経験できるものではない。推しメンもでき、有意義に過ごすことができた」とし、推しメンの名前は「内緒!」と笑った。

 3つ目は前作の朝ドラ「ブギウギ」のヒット。「歌と踊りのステージシーンなど画期的と言っていい。現場もよくのぞきに行き、ズキズキ、ワクワクの日々でした」と満足そうに話した。退任後については「まだ何も決まっていない」という。

 後任には25日付で根本拓也(ねもと・たくや)理事が就任する。