歌舞伎俳優の松本幸四郎が10日、主演映画「鬼平犯科帳 血闘」(山下智彦監督)の公開記念舞台あいさつに市川染五郎、中村ゆり、北村有起哉、柄本明らと登壇した。

 幸四郎が叔父の中村吉右衛門さん(2021年死去、享年77)から受け継ぎ、「鬼の平蔵」こと長谷川平蔵を演じる人気時代劇シリーズの劇場版最新作。公開初日を迎えて幸四郎は「ジャンルは時代劇ですが、人と人のつながり、絆を描いた人間ドラマです。今だからこそ、たくさんの方に見ていただきたい」と呼びかけた。

 ど派手な大立ち回りが見どころで、幸四郎は「最後は鬼になって、絶対に一歩も引かない、前に進んでいくんだと思って殺陣をしました」。鷺原の九平役の柄本は「時代劇は日本の文化。この映画はヒットしないといけません!」と力を込め、網切の甚五郎役の北村は世界中の映画ファンに向けて「鬼平は世界に通用する。日本よ、世界よ、これが時代劇だ」と訴えた。