米野球殿堂博物館は18日、ラーム・エマニュエル駐日米国大使の大使公邸で150年にわたる日米野球交流史に迫る企画展「野球とベースボール:太平洋を越えた日米の野球交流」を来年7月より開催することを発表した。

 米国と日本が外交関係を樹立してから50年もたたないうちに、野球が日本で最も人気のあるスポーツとなった事にまつわるストーリーや、それに関連する貴重な展示品が公開される。

 同企画展は米ニューヨーク州クーパーズタウンの博物館の3階で開催され、約170平方メートル以上の展示スペースで、日米の野球史に迫るストーリーを4つの側面から紹介する。

 ■1905年に日本の野球チームとして初めて米国遠征を行った早稲田大学野球部を含む、米国を巡った日本チームの歴史。

 ■1907年に日本で初めて試合を行った米国の野球チームをはじめ、1934年にベーブ・ルースが来日した球史に残る日米野球を含む、日本を巡った米国チームの歴史。

 ■ラリー・ドビー、ウォーレン・クロマティ、ランディ・バースをはじめとする、米国から海を渡り日本で活躍した選手たちにまつわる歴史。

 ■1964年に日本人として初めてMLBでプレーしたマッシー村上を初めとし、1995年の野茂英雄や、その後に続いた日本人選手たちの功績と歴史。

 ▽米野球殿堂博物館ジョシュ・ラウィッチ館長「150年以上にわたり、野球はアメリカと日本の両国における文化の中心にあり、アメリカの国民的娯楽である野球が、日本でも親しみを持って受け入れられ、日本においても国民的なスポーツになりました。この企画展では、太平洋を横断して紡がれた日米間の野球交流史に迫り、選手やプレースタイル、野球用具の発展やファンとの関わりなど、様々なことに焦点を当てます。また、日米におけるパイオニアの挑戦から、現代で活躍するスター選手たちの功績に加え、両国間で激闘を繰り広げたチームの足跡など、数多くの企画を用意しています。日本を含む世界中の野球ファンがこの企画展を楽しんでいただけることを、心から願っています」

 ▽ラーム・エマニュエル駐日米国大使「ダルビッシュ有選手や和田毅選手をはじめ、大好きなシカゴ・カブスに所属していた選手の試合を、リグレー・フィールドで心から楽しんだことを思い出します。日本人選手は数十年にもわたり、日米共通の国民的スポーツに大いに貢献してくれました。この展示は、これまで多くの人々に喜びをもたらしてきた日米の深い友情の新たな側面を浮き彫りにするものです」