◆米大リーグ ナショナルズ―ドジャース(24日・米ワシントンDC=ナショナルズパーク)

 ドジャース・大谷翔平投手(29)が24日(日本時間25日)、敵地・ナショナルズ戦に「2番・DH」で先発出場。3点リードの2回1死一塁の第2打席は一ゴロ併殺打に倒れた。打球速度は96・3マイル(約155キロ)。速すぎるあまり、大谷の足でもアウトになった。

 大谷の打席になると、ナショナルズパークの食堂スタッフがグラウンドを見渡せる記者席までやってきた。スイングする度に「ワーオ!」と大興奮。「大谷が投げられるようになるのは来年かい?」と記者に聞いてきた。どうやら、昨年9月に受けた右肘手術の影響で今季は投手ができないことを知っている模様だ。

 初回1死の第1打席で右中間を破る二塁打を放ち、9試合連続安打、さらに22試合連続出塁とした。打球速度115・6マイル(約186キロ)の痛烈な一打だった。

 ワシントンDC初見参となった23日(同24日)のナショナルズ戦では2点リードの9回先頭で2戦連発となる6号ソロ。今季自己最長の飛距離450フィート(約137メートル)。さらに、打球速度118・7マイル(約191キロ)は本塁打では自己最速を更新した。この日の試合前には取材対応し、「感覚の中でも、人生の中でトップクラスじゃないかなと思う」と振り返った。

 昨年9月に右肘手術を受けた影響で今季は二刀流を封印し、打者に専念している。「時間的に余裕があるのはもちろんそう。体調が管理しやすいというのその通りだと思うが、考える時間が長すぎてもよくない。基本的に練習時間だったり、データを見る時間は例年と一緒にしている」と好調の要因を分析した。

 大谷は米国の首都でも大人気で、大谷モデルのグラブを持った男性ファンもおり、スタメン発表時や打席に入った際には敵地とは思えない歓声が起きる。試合前の時点で打率3割6分4厘、36安打、11二塁打、67塁打、18長打、長打率6割7分7厘、OPS1・107は両リーグ7冠。“無双状態”に入っている。