◆米大リーグ ブルージェイズ―ドジャース(27日・カナダ・オンタリオ州トロント=ロジャースセンター)

 ドジャース・大谷翔平投手(29)が27日(日本時間28日・午前4時7分開始予定)、敵地・ブルージェイズ戦に「2番・DH」で先発出場する。花巻東の3学年先輩にあたる菊池雄星投手(32)と今季初対戦を迎える。

 試合前には昨年9月の右肘手術後15度目のキャッチボール。ベンチに引き上げる際にはゲレロらブ軍の選手とあいさつを交わし、最後はシュナイダー監督と“おふざけ”のジェスチャーも入れながら談笑した。

 敵軍の指揮官は「彼はただ、こんにちは、元気ですか? と言ったよ。基本的にはそれだけ。あとは『幸運を祈る』『お手柔らかにね』って」と明かし、「(前夜の)ブーイングは申し訳なかったと言って2人で笑ったよ」と白い歯をこぼした。

 昨オフにエンゼルスから大谷がFAとなった際、ブルージェイズは移籍先の最終候補だった球団の一つで、当時は大谷がトロント行きの飛行機に搭乗したという誤情報も飛び交った。そんな経緯から26日(同27日)は大ブーイングが送られたが、初回に大谷が7号先制ソロを放ち、沈黙させた。

 シュナイダー監督は「彼は何も悪いことをしていない。ただうちのチームを選ばなかっただけ。だからつらい感情は一度も抱いていないよ」という。入団交渉の際には帽子をあげたとされるが、その帽子は返してもらえたか聞かれると「あははは。いや、まだだよ。あれはジョークだよ。彼がまだあれを持っていてくれるといいなって願っているよ」と大笑い。「彼にはまだ(引退まで)何年も残っているから、ここに来る機会もあるかもしれないからね(笑い)」とした。

 「(ドジャース一塁コーチの)クレイトン・マッカローが言うには、(大谷は)今日はシングル(単打)を打つそうだよ。『いいプランだと思う』って言ったら、『チェンジアップを狙っている』って言っていたよ。『ホームランではなくてシングルを打つ』って」といったやり取りがあったことも明かした。