◆米大リーグ メッツ0―1カブス(1日・米ニューヨーク州フラッシング=シティフィールド)

 カブス・今永昇太投手(30)が1日(日本時間2日)、敵地・メッツ戦に先発した。初の中4日ながら、7回87球を投げて3安打無失点、7奪三振の好投を見せて、5勝目をつかんだ。開幕から先発で無傷5連勝は、日本人では6連勝した2002年石井一久(ドジャース)、14年田中将大(ヤンキース)に続き、3人目の快挙となった。

 初回は先頭のテーラーを中直に打ち取ると、続く通算1500安打のマルテからは内角の91・3マイル(約146・9キロ)の直球で空振り三振。2死から通算220本塁打のリンドアもこのイニング最速となる93・4マイル(約150・3キロ)直球で遊飛に打ち取った。

 2回も先頭だった通算200本塁打のアロンソを外角低めのスプリットで空振り三振。1死からマルティネスに四球を与えて走者を背負うと、続く22年首位打者のマクニールにも右前安打を浴びて、一、二塁のピンチを迎えた。それでもベーダーを注文通りの遊併打に打ち取ると、ホッとしたように笑顔を見せ、天を仰いで胸をたたいた。

 3回は2死から内野安打と二盗を許して走者を得点圏に背負ったが、マルテを投ゴロに打ち取って無失点。4回を3者凡退で抑えると、5回表にはクルーアームストロングの右犠飛で先取点を奪い、1―0とリードをもらった。

 勝利投手の権利がかかった5回は先頭のマクニールに中前安打。それでも後続を打ち取って1点のリードを守った。6回は、2三振を奪うなどたった8球で3者凡退。6回終了時点で球数は「77」と順調なペースだった。1―0の7回も続投。先頭のアロンソのボテボテのゴロは自ら捕球して、倒れ込みながら一塁の送球してアウトにすると、マルティネスを空振り三振、2安打を浴びていたマクニールを中直に打ち取り、2イニング連続の3者凡退とした。1―0の8回からはマウンドを救援陣に託した。9回は4番手ネリスが1死二、三塁のピンチを迎え、マクニールの左飛でアロンソがタッチアップして本塁を狙いヘットスライディングしたが、アウト判定。メッツベンチがチャレンジを要求する際どいタイミングだったが、判定が変わらず併殺で試合終了となった。

 これまで6登板で34回2/3分を投げて、失点はわずか5で自責は3。防御率0・78はメジャー全体で唯一の0点台で、トップに立った。