◆東京六大学 春季リーグ戦 第4週第2日 ▽早大9―0東大(5日・神宮)

 早大が東大に連勝し、勝ち点を3に伸ばした。11安打9得点と打線がつながり、先発したエース伊藤樹(3年=仙台育英)が7回無失点で今季2勝目。3投手が完封リレーを決めた。

 攻撃では前日(4日)5打点と打撃好調の印出太一捕手(4年=中京大中京)の勝負強さが光った。初回に3番・吉納翼外野手(4年=東邦)の三塁打などで2点を先制し迎えた2回裏2死満塁、相手右腕・鈴木太陽投手(4年=国立)の7球目を捉えた打球は左翼スタンドに飛び込んだ。これぞ4番という一発は追加点となる満塁本塁打。「2アウトだったのでとにかく低い強い打球をという中で結果的に最高な形になりました」と、2日連続5打点に笑顔だった。

 捕手として出場していることもあり、普段から打席に立つと捕手目線で相手の配球を読んでいる。相手の思惑や守備位置も考え「多分変化球じゃなくて真っすぐかなとは思ってた」と甘く入ったストレートを見逃さなかった。小宮山悟監督(58)は「あそこで点が入る入らないはえらい違いなので、ゲーム展開で言うと大きな大きな4点でしたかね」と4番の活躍をたたえた。

 今季序盤の悔しい経験を糧に進化し続けている。立大との1回戦では4打数無安打。この試合以降、練習では「巻き込むような打球がないようにボールにきれいな回転をかけてセンターに打つ」ことを意識している。「率も長打も残せる」カブスで活躍する鈴木誠也外野手(29)が理想だという。

 次戦の法大戦では好投手・篠木健太郎(4年=木更津総合)の先発が予想される。「自分の打点が勝利に直結してくると思うので、打つべきところで打てるようにしっかり準備したい」。勢いそのままに法大戦に向かう。(大中 彩未)