◆プロボクシング ▽WBA、WBC、IBF、WBO世界スーパーバンタム級(55・3キロ以下)タイトルマッチ12回戦 4団体統一王者・井上尚弥―WBC同級1位ルイス・ネリ(6日、東京ドーム)

 “神童”那須川天心(25)=帝拳=が、34年ぶりに東京ドームで行われたプロボクシング興行を見届けた。自身はキックボクサー時代に経験した大会場を「すげえ、久しぶりだなあ」と感慨深げに見わたした。

 日本史上初めてバンタム級の世界タイトルを日本人ボクサーが独占した。WBCは中谷潤人(M・T)、WBAはこの日の東京ドームで2度目の防衛に成功した井上拓真(大橋)、そして4日のIBF世界王者を大番狂わせで破った西田凌佑(六島)が新王者につき、さらにこの日の東京ドームで、キックボクシング出身の武居由樹(大橋)がプロ9戦目でWBOの新王者に輝いた。井上尚弥(大橋)が4団体をまとめ上げた後、23年1月に返上し、散らばっていたバンタム級の4本のベルトが日本に戻ってきたことになる。

 天心もこの状況に「素直にうれしい」と反応。そして「狙いやすい。日本人とやった方がボクシング界がもっと面白くなる」と宣戦布告した。「ボクサーとして、東京ドームを次埋められるなら、俺しかいない気はある。その時は絶対、いると思う」と描いた。