バドミントン日本代表は6日、団体戦のトマス杯/ユーバー杯を終えて開催地の中国・成都から成田空港に帰国した。

 日本女子はエース・山口茜(再春館製薬所)が1次リーグで右脚を痛めるアクシデントがあったが、勝ち上がって4強入りを決めた。だが、準決勝では強豪の中国に0―3で敗れた。今大会で日本女子チームの主将として引っ張った奥原希望(太陽ホールディングス)は「今回は過去イチ仲のいいチームだった。メダルを獲得できたのは良かったけど、『もう一度強い日本を』という思いで、目指していたところには届かなかった。悔しいです」と振り返った。

 男子で同学年の桃田賢斗(NTT東日本)がトマス杯を最後に代表引退を決めた。同じ29歳。帰国便では隣の席でたわいもない会話をしたという。「ジュニアから本当にずっと一緒に遠征を回って、たくさん刺激をもらったし、いろんな学びをもらった。本当にさみしいなと思います」と率直な思いを明かした。「私が伝えることは『お疲れさま』。これからの人生も続きますし、彼なりの選択をこれからも見守り、応援するだけです」と桃田の「第2章」に向けてエールを送った。

 16年リオデジャネイロ五輪女子シングルスで銅メダルを獲得。今夏のパリ五輪に向けては、4月末までの選考レースを経て、リオ、21年東京大会に続く3大会連続の五輪代表入りはかなわなかった。今後は「私は歩みを止めるつもりはないので、年内(の目標)はツアーファイナル出場。そしてそこでの結果を目指していきたい」と掲げた。パリ五輪女子シングルスは山口と大堀彩(トナミ運輸)が代表を確定させた。奥原は「私から伝えることはないが、悔いのないように五輪という特別な舞台を楽しんできてほしい」と話した。