◆陸上  木南記念 (12日、大阪・ヤンマースタジアム長居)

 女子800メートルで、昨年の全国高校総体を制した久保凛(16)=東大阪大敬愛高2年=が2分5秒11で優勝。サッカー日本代表MF久保建英(22)=Rソシエダード=のいとこが、4月の金栗記念、今月3日の静岡国際に続く3連勝を成し遂げた。男子100メートルは、坂井隆一郎(26)=大阪ガス=が10秒20で2連覇。男子走り幅跳びで、今夏のパリ五輪の参加標準記録(8メートル27)をすでに突破している橋岡優輝(25)=富士通=は3位に終わった。

 驚異の16歳、久保がまたしても勝った。「入りが予定より遅くなってしまった」と1週目を悔やんだが、終盤に加速。「高校記録(2分2秒57)を狙っていたので悔しい」と振り返る一方、「今年初めてグランプリのレースを経験して、3勝できたことは自分の中で自信になります」と初々しい笑顔を浮かべた。

 4月の金栗記念で日本女子のエース・田中希実(24)=ニューバランス=に競り勝ち、4日の静岡国際では18歳未満の日本新記録となる自己ベスト2分3秒57で、昨年の日本選手権女王・池崎愛里(25)=ダイソー=らを振り切った。高校のレースとの違いを「もちろん緊張はあるんですけど、シニアの選手と一緒だからこそ楽しんで走れている」と久保。ハイレベルな環境が、高校2年生の成長速度を加速させている。

 次なるターゲットは6月の日本選手権。「優勝を一番の目標にしています」と目を輝かせた。いとこの久保建英にも引けを取らない快進撃に、期待は高まる一方だ。(種村 亮)