●復興へにぎわい 5日はこどもの日

 氷見市の藤子不二雄Ⓐまんがワールドまつりが4日、市中心部でこどもの日の5日までの日程で開幕し、富山県内外から訪れた大勢の家族連れらでにぎわった。藤子Ⓐさん(元富山新聞記者)の生誕90周年を記念する今年は忍者ハットリくんや怪物くんの触れ合いや、新登場のゲームなど趣向を凝らした催しが繰り広げられた。来場者は能登半島地震からの復興を目指す「まんがのまち」を満喫した。

 まつりの拠点となった潮風ギャラリーではキャラクターと写真撮影などができる「キャラクターグリーティング」が行われた。忍者ハットリくんと怪物くんが登場すると、詰めかけた親子が「かわいい」と歓声を上げ、ニンニンポーズをとってキャラクターと一緒に写真に納まった。1年前から楽しみにしていた高岡市川原町の平田稀子ちゃん(5)は「うれしい」と笑顔を見せた。

 藤子Ⓐさんの生家である光禅寺では、的当てゲーム「忍者ハットリくん 竹水鉄砲で忍びの道具を入手するでござるの巻」が新たに登場し、子どもたちが夢中になって的を狙った。白山市広陽小3年の勇﨑一乃さん(8)と1年の文吾君(6)のきょうだいは「的を当てるのが楽しかった」と話した。

 笑ゥせぇるすまん「ドーン・ドン大会」では5年ぶりにコロナ規制がなくなり、親子らが大声を出して満喫。ひみ番屋街では市マスコットキャラクター「ひみぼうずくん」との記念撮影を楽しむ人が目立った。

 スタンプラリーの参加者はJR氷見駅前の怪物くんストリートや、喪黒(もぐろ)福造スマイルベンチなど5カ所を巡った。被災地支援のため急きょ家族3人で大津市から訪れた中司秀行さん(48)は、まんがロードのキャラクターとの撮影や市内での買い物を楽しみ、「復興に少しでも役に立てればうれしい」と話した。

 まつりは忍者ハットリくんの誕生日である5月5日の「こどもの日」に合わせて2011年から始まり、昨年から2日間開催となった。

  ●生誕90周年記念、5日に大漁旗披露

 5日は午後1時からひみ番屋街で藤子Ⓐさんの生誕90周年を記念した大漁旗がお披露目される。光禅寺ではゆかりの品が公開される。プロゴルファー猿ポケットパークにはパターゲームが設けられ、作品の世界を体験できる。

 イベントは午前10時〜午後3時。潮風ギャラリーのキャラクターグリーティングは午前10時半、午後1時半、2時半に行われる。