金沢市の竪町商店街に8月、新たなライブハウスがオープンする。元会社役員で、バンドマンとしても活動する津田和定さん(54)=直江町=が、演者も観客も楽しめる場所をつくりたいと開業を決意。金沢駅前や郊外などに大型の商業施設が増える中、商店街関係者は竪町通りに若者を呼び込み、にぎわい創出につながると期待している。

 ライブハウス「REDSUN(レッドサン)」は、竪町通りにあるホテル「OMO5金沢片町」の向かい側で建設が進んでいる。3階建て、延床面積は約1100平方メートルで、1階に約400人規模のライブホール、2階に演者の控室やレストランを設ける。3階はバーが入る予定だ。

 演者にとっても使いやすいライブハウスとするため、機材の搬入口に屋根を設けたり、舞台までの運搬距離を短くしたりした。津田さん自ら企画を練り、バンド側に出演を依頼することも検討する。

 津田さんは10代の頃、市内で見たライブの感動が忘れられず、17歳でバンドを始めた。現在もロックバンド「GREENMACHiNE(グリーンマシーン)」のドラムを担当する。

  ●「人生変える衝撃を」

 「金沢の若者に自分のような人生を変える衝撃を体験してほしい」との思いでライブハウスの運営を決断した。

 ライブハウスは6月末に完成し、音響機材などを設置した後、8月上旬にオープンする。津田さんは「仕事終わりや学校帰りの人たちが『今日は誰が演奏するのかな』と、ふらっと立ち寄れる遊び場にしたい」と話した。

 竪町商店街振興組合の西田倫明理事長は「バンドごとに、さまざまな人がライブハウスを訪れ、商店街の活性化にもつながる」と期待を込めた。