大聖寺実高情報ビジネス科の3年生6人は、加賀市特産のブロッコリーの葉を使ったまんじゅうを開発した。これまで活用されることが少なかった葉をまんじゅうの皮に練り込んで食品ロスの削減につなげ、能登半島地震からの復興も支援しようと奥能登の天然塩を使って仕上げた。25日から北陸自動車道の尼御前サービスエリア(SA)で販売する予定で、観光客に特産品をアピールする。

 「ブロマンジュ」と名付けたまんじゅうは3層構造で、一番外側の皮の部分に市内産ブロッコリーの葉のペーストを加え、ブロッコリーの香りが楽しめるようにした。天然塩のほか、生地には加賀みそを使用した。竹内製菓(加賀市)が試作と製造を担当し、葉をペーストにする工程は大同工業(同市)の圧縮粉砕技術を活用した。

 課題研究の授業で北陸最大産地の加賀市のブロッコリーの魅力を発信しようと企画し、捨てられることの多い葉の部分に着目した。同校によると、葉にはビタミンCやミネラルなど、つぼみと同等の栄養素が含まれているという。

 名称は「ブロッコリー」と「まんじゅう」に、栄養価の高いブロッコリーで健康になってほしいと思いを込めた「万寿」を組み合わせて名付けた。パッケージや商品紹介のカードのデザインも生徒が担当した。

 25日から7月末まで尼御前SA(下り)の売店で4個入り500円で販売し、全国の商業高校が開発した商品のコンセプトを競う「商業高校フードグランプリ」にエントリーすることも計画する。売り上げの一部は能登半島地震の義援金として寄付する。

 小西佑依さん(18)は「さまざまな世代の人に手に取ってもらい、ブロッコリーのおいしさを感じてほしい」と話した。