5月が始まりました。政府の補助金廃止などにより今月分から電気料金が値上がりします。こうしたなか、住宅用の太陽光発電に新たな技術が登場しています。

4月に真夏日も記録した今年の道内。これからエアコンや扇風機など電気消費量が増える時期を迎えますが、悩ましいのが電気料金の値上がりです。今月からは再生可能エネルギー普及のための「再エネ賦課金」が1キロワットあたりおよそ2円、値上がりします。

そして、燃料価格高騰などの対策として始まった国の補助金は、来月分から半分になり、7月分で終了します。

これにより、1世帯あたりの平均的な消費電力では、年間2万3000円ほど電気料金がアップする見込みです。

家計に重くのしかかる電気料金。そこで、再注目されているのが太陽光発電です。

本吉智彦記者)

「こちらの住宅、2階の壁を埋めつくしているのは太陽光パネルなんです」

札幌市北区に去年、完成したこちらの住宅。太陽光パネルが設置されているのは「壁」です。

一般的には屋根の上に設置する太陽光パネルですが北海道では冬に雪が積もると発電できません。この弱点を克服するため、南向きの「壁」に太陽光パネルを設置しています。

道総研建築研究本部高倉政寛課長)

「雪が降ると他の地域、雪の降らない地域と違って雪面から雪を反射、太陽光を反射するっていう現象がおきます」

太陽光パネルを壁に設置した住宅で暮らす子ども2人がいる4人家族。ここに来る前は1LDKのアパートに住んでいました。より広い今の2階建て住宅はオール電化にも関わらず、太陽光発電の効果で光熱費は安くすんでいるといいます。

住人)

「冬場だとたぶん3万5000円近くかかっていたので、半分の1万7、8000円」

本吉智彦記者)

「こちらのモニターでは発電量などが確認できます。この時間、1.5kwを発電しているということです」

去年11月から今年3月までの太陽光による発電量は、1か月あたり平均で214キロワットアワー。1か月あたりおよそ9000円の節約になった計算です。

住人)

「いっぱい発電した日は家事や洗濯乾燥をたくさんやる」

国の統計では戸建て住宅での道内の太陽光パネルの設置率は2.4%と、全国46位。

新たな技術が道内の太陽光発電普及を後押しするかもしれません。

<スタジオ>

とはいえ、太陽光パネルの設置もまだ簡単ではありません。せめて、電気料金の支払いでもらえるポイントを上手に使う方法もあります。

たとえば、北電、エネオス、楽天エナジーは電気代200円ごとに1ポイントがつきます北電の「エネモポイント」はお買い物で使えるポイントや電子マネーなどに交換できるものです。

エネオスはVポイント、楽天エナジーは楽天ポイントが貯まります。

他の電力会社もふくめ、家庭で契約している電気料金プランとポイントサービス、点検してみてはいかがでしょうか。