バドミントン男子シングルスで元世界ランキング1位の桃田賢斗(29)は18日、国・地域別対抗戦の男子トマス杯(27日開幕、中国・成都)を最後に国際大会には出場しない意向を表明した。東京都内で記者会見を開き、「もう世界トップの人たちと戦うには厳しい。日本代表引退を決意した」と話した。NTT東日本の所属選手として現役は続行する。

 桃田は2015年、世界選手権の男子シングルスで日本勢初のメダル(銅)を獲得し、18年からは2連覇。第一人者として長く日本男子をけん引して「しんどいことだらけだったが、とても充実した代表人生だった」とすっきりした表情で語った。

 一方、五輪では結果を残せなかった。16年に違法賭博問題が発覚し、同年のリオデジャネイロ大会は出場できなかった。再起して第一線で活躍していたものの、20年には海外遠征中に交通事故に遭って後遺症に苦しんだ。21年東京大会は1次リーグで敗退し、今夏のパリ大会は代表入りを逃した。