日本相撲協会は30日、大相撲夏場所(5月12日初日、東京・両国国技館)の新番付を発表し、2場所連続で11勝を挙げた大の里が新小結に昇進して西に就いた。幕下10枚目格付け出しの初土俵から所要6場所での新三役は、昭和以降2位のスピード出世。

 大関琴ノ若が、横綱だった祖父のしこ名に改名。1974年名古屋場所番付以来、50年ぶりに「琴桜」として西の正位に座った。他の大関は東が豊昇龍、貴景勝の序列で、西の2番目は2度目のかど番となる霧島。照ノ富士を含む「1横綱4大関」は変わらない。

 元大関の朝乃山が16場所ぶりに三役に復帰し東小結に。関脇は若元春が東、阿炎が返り咲いて西。3月の春場所で110年ぶりとなる新入幕優勝を果たした尊富士は東前頭6枚目まで上げた。

 新入幕は欧勝馬と時疾風。モンゴル出身の欧勝馬は元大関琴欧洲が師匠の鳴戸部屋から初めて、時疾風は宮城県出身では97年春場所の五城楼以来となった。水戸龍、友風、宝富士が再入幕。妙義龍と遠藤は十両に転落した。

 新十両は日体大時代に学生横綱となった阿武剋、塚原改め栃大海、中大出身の風賢央の3人で、元幕内の千代丸が再十両。