《宝塚って、感覚が著しく鈍いと感じる》 《常識的に考えてこの組での公演再開はせめて亡くなった劇団員の方の一周忌が済んでからじゃないんでしょうか》 《この期に及んで、なし崩しの公演再開は 理解できません。 宝塚歌劇団に良心のかけらが少しでもあるのなら再考してもらいたいです》

ネット上に並んだ悲痛な訴えの言葉。

4月13日、宝塚歌劇団は公式サイトで、昨年10月から全公演中止していた宙組の活動を6月から再開すると発表した。約9カ月ぶりの公演となるが、通常芝居とショーの2本立てのところ、今回は「十分な準備期間を確保し公演の万全を期すため」と、ショーのみの開催となると説明している。

この発表には、宝塚ファンたちによる喜びの声が一部からあがったものの、SNSや報じたニュースのコメント欄には冒頭のような“苦言”も相次いでいる。

「昨年9月に宙組所属の女性劇団員・Aさんが急死したことを受けて、同劇団は10月1日以降の公演中止を決定。Aさんの遺族は、亡くなった理由として、上級生から故意にヘアアイロンを額に押し当られやけどを負うといった劇団内での数々のパワハラ被害を訴えていました。しかし、劇団側は“いじめはなかった”と一貫して全否定しただけでなく、11月の会見では、新理事長の村上氏が『(パワハラの)証拠となるものをお見せいただけるよう提案したい』とさえ発言しています。

しかし、その後劇団内での調査や聞き取りを重ね、3月28日に会見を行いパワハラの事実があったことを認めました。補償などの合意書をAさんの遺族と締結したことも明らかにしています」(社会部記者)

28日には遺族側の代理人弁護士も会見を行い、パワハラには少なくとも少なくとも宙組の幹部上級生4人、宙組上級生は3人、劇団プロデューサー2名、演出担当者1名の合計10名がパワハラに関与していると発表している。

合意書は締結したものの、遺族への謝罪について違和感を唱える声はあとをたたない。

「劇団を運営する阪急阪神ホールディングスの会長らは遺族に直接対面して謝罪をしましたが、当事者であるパワハラ加害者からの謝罪は手紙形式で行われたそうです。しかも10名全員出したわけではなく28日の会見時点では4名が未提出だったといいます。こうした状況下で活動を再開することに嫌悪感を感じるファンも少なくありません」(前出・社会部記者)

会見で遺族側の代理人弁護士は、未提出の4名のうち、1人については追って提出があるものとしていたが、残りの3名については「他の方々はそういう話はないので、出ないものだというふうに私どもは理解しております」と説明している。

果たして残る4名から、その後遺族への謝罪はなされたのか。そこで、本誌が遺族側の代理弁護人に問い合わせたところ、「従前からお伝えしているとおり、個別取材には応じておりませ」とした上で、提出が遅れるとしていた1名については「手紙は送られてきました」という回答が。

しかし、残る3名についての回答は得られなかった。