阪神・岡田彰布監督(66)が4月23日に行われた横浜スタジアムでのDeNA戦で、4月4日以来約20日ぶりに“取材拒否”を解除したが、その条件を巡ってひと悶着あったという。

「2カード連続負け越しが決まった4月上旬、岡田監督は京セラドーム内で取材に応じた時に『想定内や』と発言しました。番記者は岡田監督が発言した通りのまま、ネットニュースや翌日の紙面で掲載したところ『俺は“想定外”やてゆうたんや。俺はこんなんゆうてない!』と岡田監督が激怒。『マスコミに話しても、ちゃんと報道できひんならしゃべらん!!』と貝になってしまったのです」(テレビ局関係者)

ネットニュースでの速報対応もあり、通常の会見では取材者はスマートフォンやICレコーダーなどで「まずは録音」というパターンは多い。岡田監督にとってはそれが「カンに障った」と前出のテレビ局関係者は語る。

「スポーツ取材で最初から堂々と録音して良いのはインタビューの時だけで、特にプロ野球は球場内で試合前、試合後に選手を捕まえて取材する時は『メモを取るな、録音なんてもってのほか』とスポーツメディアの先輩たちは部下や後輩たちに教えてきました。

『テープが回っていたら本音が話せない。脱線した雑談を書かれても困る』という選手側の都合を優先させて始まった風習なのですが、コロナ禍で取材規制が生じ、代表者が取材した音源を共有する文化が定着したのです。その流れで、取材規制が解除された今でも録音する癖が取材者から抜けきっていないのです。60代の岡田監督にとっては“あり得ない光景”であるように映ったのでしょう」

そのため、岡田監督の意向により、“基本的に会見では録音をしないように”と球団側が番記者たちに要請してきたという。

「もともと監督とは『言った、言わない』から揉めている経緯があります。そのためマスコミ側としても証拠を残しておかないと後々問題になった時に対処できなくなる恐れがあります。ですから各社持ち回りで秘かに録音は続けることになると思いますが、もしも岡田監督に見つかったらそれこそ出入り禁止になるリスクは付きまとう。別に悪いことをしている訳でもないのに『何でこんなことになっているのか…』と頭を抱えている記者は多いです」(番記者)

ここのところ阪神は負け知らず。24日の試合後は雨で中断を経て9回に大逆転したチームに「最後まで何が起こるか分からないホンマに変な試合やった」と語り、2分け挟んでの7連勝にも「はっきしゆうて、(連勝なんか)眼中なんかないわ!」と怪気炎。“取材拒否”解禁で岡田節がまた聞けるようになったのはファンには嬉しいところだが、また新たな火種が起きないことを願いたい。