大阪・関西万博(2025年4月13日〜10月13日 184日間)を運営する日本国際博覧会協会は1日、万博の運営補助として4月30日まで募集していたボランティアに、目標の約2万人を大きく上回る、5万5222人(速報値・2.76倍)から応募があったと発表した。

 郵送での応募は4月30日消印有効としていることから、この人数は今後変動する可能性がある。

 博覧会協会と大阪府・市が2024年1月から募集を始めた。内訳は、▼博覧会協会が運営し、場内で案内や運営補助にあたる「会場ボランティア」と、▼大阪府・市が運営し、主要駅や空港での観光・交通案内などを行う「大阪まちボランティア」の2種類で、それぞれ約1万人を目標としていた。

 応募人数は4月上旬の時点で約1万5000人にとどまっていたが、締め切り前の約3週間で約4万人が“駆け込み”応募した。募集期間中開幕に開幕1年前(4月13日)を迎え、ボランティアユニフォームが公表されたことも影響したとみられる。

 運営側は5月中に抽選を行い、定員を拡大するかどうかを含めて検討する。

 博覧会協会は「多くの方々の、万博に関わりたいという熱い思いに感謝したい」とコメントしているが、増員について関係者は「(大きく上振れした)運営費、会場建設費を含む全体的な経費の問題もあり、慎重に考えたい」としている。

 2005に開催された愛知万博や、2002年FIFAワールドカップ、2019年ラグビーW杯など数々のイベントでボランティアスタッフを経験している神戸市在住の会社員・二神敦(ふたかみ・あつし)さんは、 4月に行われた大阪・関西万博ボランティア募集説明会でプレゼンテーションした。
 応募者の増加について、「コロナ禍で開催されたドバイ万博では 、マスクを介したコミュニケーションしかできず、東京オリンピック・パラリンピックは無観客だっただけに、大阪・関西万博はリアルなイベントとなる点が、応募者にとって魅力的なのではないか」と話した。