第44回草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティバル(群馬草津国際音楽協会、同町主催)の概要が7日、発表された。「モーツァルト 愛され続ける天才」をテーマに8月17〜30日の14日間、さまざまなプログラムを繰り広げる。

 前回まで音楽監督を務めた西村朗さんが昨年9月に急逝。西村さんと親交の深かった作曲家の吉松隆さんを音楽顧問に迎え、事務局長の井阪紘さんが音楽監督を兼務する。

 モーツァルトを単独でテーマに据えるのは2001年以来で3回目。弟子のフンメルが編曲した作品なども織り交ぜる。国外から10人の演奏家を招き、日中はマスタークラスや公開レッスン、夕方は草津音楽の森国際コンサートホールでコンサートを開く。

 初日のオープニングコンサートで、西村さんの遺作「ピアノとオーケストラのための『神秘的合一』」を取り上げる。3楽章のうち最初に取りかかった第2楽章の途中までが残る未完の作品で、群馬交響楽団常任指揮者の飯森範親さんがタクトを振る。

 井阪さんは西村さんを「たくさんのアーティストと関係を持ち、たくさんのいい作品を残した」としのぶ。プログラムについて「モーツァルトの重要な曲を珍しい編成でやるのでよく見てほしい」と呼びかけた。

 チケットは6月3日から、草津アカデミーチケットサービス(☎0279-82-5788、https://kusa2.jp/)で販売する。