前戦中国GPに続いてスプリントフォーマットでの開催となったF1第6戦マイアミGP。現地金曜日の午後にはF1スプリントのポールポジションを決めるスプリント予選が実施され、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが最速タイムをマークした。RBの角田裕毅は15番手だった。

 今年からスプリントフォーマットが刷新され、金曜日に1回のフリー走行とスプリント予選を実施し、土曜日にスプリント(レース)と本戦に向けた予選、そして日曜日に決勝レースが実施されることとなっている。

 マイアミGP初日は天候に恵まれ、スプリント予選が開始される現地16時30分の時点では気温28度、路面温度47度というコンディション。FP1から多少路面温度が下がったものの、依然としてタイヤには厳しい熱さだった。

■SQ1

 12分間のSQ2が開始されると、スピンによりFP1で3周しか走れなかったフェラーリのシャルル・ルクレールをはじめ各車が続々とコースイン。SQ1では新品ミディアムタイヤ1セットの使用が義務付けられる。

 各車が1回目のタイムを出した時点で、暫定トップは1分28秒601をマークしたレッドブルのマックス・フェルスタッペン。マクラーレンのオスカー・ピアストリ、レッドブルのセルジオ・ペレス、角田がトップ4に名を連ねた。

 セッション時間が短く、路面の改善幅も大きいことから各車は積極的にコース上で周回。複数回のアタックでタイムを大きく改善するドライバーも多く、タイムシートもコロコロと入れ替わっていった。

 最終的にマクラーレンのランド・ノリスが1分27秒939でトップに立ち、ピアストリがそれに続いた。SQ1ではアストンマーティンのアロンソが3番手、フェルスタッペンは4番手だった。

 一方でアルピーヌのピエール・ガスリー、キック・ザウバー勢、ウイリアムズ勢の5名がSQ1でノックアウト。開幕5戦を無得点で終えた3チームから脱落者が出た形となった。

■SQ2

 10分間のSQ2も新品ミディアムタイヤ1セットの使用が義務付けられる。まずはペレスが1分27秒865を記録するも、ノリスが0.268秒上回るタイムでトップに立った。

 ほとんどのマシンがSQ2前半からタイムを出していたが、フェルスタッペンと角田は周回数を減らしタイヤライフを温存する戦略か、コースインのタイミングを遅らせた。

 フェルスタッペンは1回のタイム計測でSQ2を突破可能なタイムを記録することができたが、角田はセクター2の低速区間でタイムを失ったか、1分28秒736と苦戦。15番手でSQ3進出を逃した。その後角田は、ターン5でのトラックリミット違反によって当該タイムが抹消となり、順位は変わらないもののノータイム扱いとなった。

 なおSQ2ではノリスが序盤に記録したタイムを上回るドライバーは現れず、SQ1に続いてノリスがトップ通過。そこにペレス、フェラーリのシャルル・ルクレールが続くというトップ3となった。

 一方で、メルセデス勢とアルピーヌのエステバン・オコン、ハースのケビン・マグヌッセンも角田と共にSQ2でノックアウト。メルセデスのルイス・ハミルトンはターン16で右リヤタイヤをウォールに当てるシーンもあった。

■SQ3

 8分間のSQ3は静かな出だしに。そして残り4分を切ろうかという頃からのソフトタイヤでの1アタック勝負となった。

 まずはハースのニコ・ヒュルケンベルグからタイム計測を開始し、1分28秒476というターゲットタイムをセット。それをペレスが1分27秒876で上回ると、さらにフェルスタッペンが1分27秒641でトップタイムを更新した。

 ルクレールは1分27秒749をマークするもフェルスタッペンには0.108秒届かず。その他にもトップタイムを更新するドライバーは現れなかった。

 高い路面温度が関係しているのか、ミディアムタイヤを使用したSQ2から全体としてのタイムの伸びはあまり見られず。しかもフェルスタッペンのアタックには、大きなミスもあったため、本人もその結果に首を傾げた。

 それでもフェルスタッペンがSQ3最速でスプリントのポールポジションを獲得。レッドブル勢の間に分け入る形でルクレールが2番手。リカルドはシーズン開幕からの悪い流れを断ち切る4番手となった。

 5番手サインツJr.以下は、ピアストリ、ランス・ストロール、フェルナンド・アロンソ(ともにアストンマーティン)、ノリス、ヒュルケンベルグというトップ10だった。

 スプリントは日本時間5月5日(日)午前1時にスタートが切られる。