F1マイアミGPの予選が行なわれ、レッドブルのマックス・フェルスタッペンがポールポジションを獲得した。角田裕毅(RB)はQ3に進出し、10番グリッドを手にした。

 現地時間の16時からスタートしたマイアミGPの予選。気温28.8度、路面温度49.1度という灼熱のコンディションとなった。

 先に行なわれたF1スプリントの後、パルクフェルメが一旦解除されてマシンのセッティング変更が可能となった。しかしこの予選から日曜日の決勝までは再びパルクフェルメ下に置かれるため、セッティング変更ができなくなる。

Q1:好調だったはずのリカルド、まさかの脱落!

 ピットレーン出口のシグナルがグリーンになると、ほとんどのマシンが一斉にコースイン。レッドブルのマックス・フェルスタッペンと、キック・ザウバーのバルテリ・ボッタスの2台のみが、コースインのタイミングをずらした。

 この18台が最初のアタックを終えたところでトップに立ったのは、フェラーリのカルロス・サインツJr.でタイムは1分18秒159。チームメイトのシャルル・ルクレールも2番手につけ、フェラーリ勢が1-2体制を築いた。

 RBのダニエル・リカルドはここでも好調で7番手。そのチームメイトである角田裕毅は10番手だった。

 ただ、コースインを遅らせたフェルスタッペンがやはり速く、1分28秒023で首位に浮上。ボッタスも6番手もつけ、路面の改善が進んでいるようだ。

 1度目のアタックを終えた各マシンは、一度ピットに戻ってタイヤを履き替える者、そしてピットに戻らずに走行を続ける者の二手に分かれた。

 そんな中タイヤを変えたサインツJr.、そしてフェルスタッペンのチームメイトであるセルジオ・ペレスがトップタイムを更新していった。

 残り3分というところで、この時点で首位だったペレス以外の全車が改めてコースイン。Q2進出を巡るアタック合戦が繰り広げられた。

 そんな中で首位の座を取り戻したのは、やはりフェルスタッペン。1分27秒689を記録し、首位でQ2進出を果たした。ペレスが2番手。それにノリス、サインツJr.、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)が続いた。

 角田は12番手でQ2進出。アストンマーティンのフェルナンド・アロンソが15番手ギリギリで生き残った。

 ボッタス、ローガン・サージェント(ウイリアムズ)、リカルド、ケビン・マグヌッセン(ハース)、周冠宇(キック・ザウバー)が脱落。ここまで好調だったリカルドは、最終アタックのセクター3でミスがあり、ここで姿を消すことになった。

Q2:まさか! アストンマーティンが2台揃ってQ2脱落

 予選Q2で真っ先にコースインしたのは角田。それ以外の各車も、早々にピットを後にし、コースに向かった。

 その角田はまず1分28秒223を記録。ペレスやストロールよりも速いタイムだった。

 フェルスタッペンが角田のタイムを上回ったが、さらにマクラーレン勢とフェラーリ勢がこれを上回ってみせた。ただフェルスタッペンが履いていたタイヤは中古のソフトタイヤであり、まだまだ爪を隠していた。

 結局全車が最初のタイムを計測した段階で、ルクレールが首位、マクラーレン勢、サインツJr.、フェルスタッペンと続き、6番手にハースのニコ・ヒュルケンベルグ、7番手に角田という順だった。

 ウイリアムズのアレクサンダー・アルボンは、ターン17で減速し切れず、イエローフラッグの原因となるシーンもあった。

 残り3分というところから、各車Q2最後のアタックに。ノリスは中古のミディアムタイヤを履いた。

 結局ルクレールがQ2首位で通過。フェルスタッペンは2回目のアタックでポジションを上げたが、2番手止まりだった。

 このグランプリ厳しい戦いが続いていたメルセデス勢は、ハミルトンが3番手、ラッセルが8番手と、2台揃ってQ3進出を果たした。角田も9番手でQ3に駒を進めた。

 一方、トップチームの一角であるはずのアストンマーティンは、ストロール11番手、アロンソ15番手と、ここで姿を消した。アルピーヌの2台とアルボンも、Q3に進めなかった。

Q3:フェルスタッペン7戦連続PP。角田は10番手

 Q3でも、ノリスが奇策に出た。最初のアタックで、新品のミディアムタイヤを履いたのだ。そのミディアムでノリスは6番手タイムを記録して見せた。

 各車が1度目のアタックを終えた段階での首位はフェルスタッペン。角田はタイヤの残りセット数の関係から1アタック目には中古のソフトタイヤを履き、10番手タイムを記録した。

 残り3分という段階で、各車がコースに戻った。メルセデスの2台は、残り2分というギリギリのタイミングでコースイン。路面コンディションが最も良い状況でのアタックを狙ったようだ。しかも彼らが履いたのはミディアムタイヤだった。

 しかしこの最終アタックでペースを上げられたマシンは少なく、結局フェルスタッペンを上回るマシンはなし。フェルスタッペンが昨年から7戦連続でのポールポジションを獲得した。2番手ルクレール、3番手サインツJr.とフェラーリ勢が続き、ペレスが4番手となった。

 ミディアムタイヤを履いたメルセデス勢は、ソフトタイヤで先に計測していたタイムを更新し、7番手と8番手を確保。ヒュルケンベルグが9番手、角田はセクター3が伸びず、10番手となった。