マクラーレンのランド・ノリスが、F1マイアミGPで優勝。F1参戦110戦目にして、キャリア初優勝を手にした。レースを終えたノリスは、これまで信頼し続けてくれたマクラーレンへの感謝を述べた。

 ノリスは5番グリッドからスタート。ただレース序盤は、チームメイトのオスカー・ピアストリが2番手までポジションを上げる中、ノリス自身はなかなかポジションを上げることができなかった。

 しかしライバルが次々とピットインする中、ノリスはステイアウトを選択。これにより、ケビン・マグヌッセン(ハース)とローガン・サージェント(ウイリアムズ)のクラッシュにより出動したセーフティカーの際にピットストップを行なうことができ、首位でレース後半を迎えることになった。

 真後ろからマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が迫っていたため、ポジションを明け渡すのは時間の問題かと思われたが、ノリスはむしろフェルスタッペンより速いペースで走った。そして結局7.6秒の差をつけ、堂々のトップチェッカーを受けた。

 ノリスにとってはこれがF1初優勝。F1で110戦目にして、ついに優勝を手にした。

「ついにやったね」

 レース直後、ジェンソン・バトンのインタビューに応じたノリスはそう語った。

「なんてレースだったんだろうね。ようやくだ。でもついに勝てた。だからチームのみんなに感謝したいよ。ようやく彼らに勝利を届けることができた。長い1日、厳しいレースだったけど、ついにトップに立てた。とても嬉しいよ」

 前述の通りセーフティカーのタイミングが幸運だったということもあるが、それでも最終的にフェルスタッペンに7秒以上の差をつけたそのペースは圧倒的であった。

「今週末はずっと良かったということだね」

 そうノリスは語った。

「金曜日には、僕らにはペースがあったし、ところどころミスがあっただけだということも分かっていた。でも今日、僕らは全てをまとめることができ、完璧な戦略を立てた。全てが報われたよ」

「マクラーレンのみんなに感謝したいし、両親にも感謝したいと思う」

 ノリスは、F1デビューからずっとマクラーレンに所属し続けているが、その間にミスを犯しても、チャンスを与え続けてくれたマクラーレンに感謝の言葉を述べた。

「チームになんて、何を言えばいいんだろう……」

 そうノリスは言う。

「僕はただ誇りに思っている。これまでの間に、多くの人が僕の能力に疑問を抱いたこともあったと思う。5年という短いキャリアの中で、僕はたくさんの間違いを犯してきた。しかし今日、僕らはそれを全てまとめることができたんだ」

「僕がマクラーレンにこだわり続けたのは、彼らを信頼することができたからだ。彼らのことを信じていた。そして今日、まさにそれが正しい選択だったということが証明されたんだ」