イモラ・サーキットを舞台にF1第7戦エミリア・ロマーニャGPが開幕。最初のセッションとなるフリー走行1回目ではフェラーリのシャルル・ルクレールが最速タイムをマークした。RBの角田裕毅は6番手だった。

 中東・アジアラウンドとマイアミGPを経て、舞台は本場ヨーロッパに。スプリントが行なわれた直近2戦とは異なり通常フォーマットでの開催ということもあって、フェラーリをはじめ多くのチームがアップデートを投入した。

 1時間のFP1では、そのパーツを試すべく、セッション開始直後から各チームが続々とコースイン。マシンだけでなく、ランオフエリアや縁石などに変更が加えられたコースの習熟も行なった。

 なおこの日の天候は晴れ。FP1開始時点では気温23度、路面温度43度というコンディションだった。

 マシンのバウンシングを訴えるドライバーも散見される中、RBの角田はハードタイヤを履いてセクター1で全体ベストを記録するなど速さを見せたが、そのラップ終盤でグラベルにタイヤを落としてタイムを伸ばせないというシーンもあった。

 セッション20分経過を前に、ウイリアムズのアレクサンダー・アルボンにマシントラブルが発生。縁石に乗った衝撃を受けたかマシンの電源が落ちたため、ターン13のコース脇でマシンを止めた。これでレッドフラッグが提示された。なお、チームはこのトラブルの原因は不明だとして、マシン回収後に調査するという。

 ただセッションは6分程度の中断で再開。残り時間は35分となり、徐々にソフトタイヤを投入するドライバーも増えた。

 ここでまずはルクレールが1分17秒438でトップに浮上。チームメイトのカルロス・サインツJr.やメルセデスのルイス・ハミルトンがタイムで上回ることもあったが、その後ルクレールが1分16秒990で再びトップに立った。

 各ドライバーがコースの限界を探る中、RBのダニエル・リカルドやサインツJr.などはコースオフ。ハミルトンはスピンを喫した。ケビン・マグヌッセンに代わりハースからFP1に出走するオリバー・ベアマンもマシンを大きく縁石に乗せるといったこともあった。

 残り20分を切ったところで、ルクレールが暫定最速をキープ。メルセデスのジョージ・ラッセル、サインツJr.と続いて角田が並んだ。

 レッドブル勢はここからアタックを開始となったが、マシンが決まりきっていないのか、最初の計測ではセルジオ・ペレスが4番手、フェルスタッペンが5番手となった。

 フェルスタッペンは2回目のタイム計測を実施し、セクター1で全体ベストを記録するもターン14の進入でリヤを滑らせて、ヴァリアンテ・アルタのシケインをカット。さらにその後もターン12でグラベルに飛び出すなど、1周をまとめ上げることができなかった。

 セッション最終盤には、ユーズドのハードタイヤやミディアムタイヤを履き直してコースに戻るドライバーも。彼らはレースに向けたロングランプログラムを実施した。

 これで1時間のセッションは終了。ルクレールのタイムを更新するドライバーは現れず、チームの母国戦で幸先の良いFP1最速となった。2番手ラッセルを挟んでサインツJr.が3番手、レッドブル勢が4〜5番手。角田は1分17秒233で6番手とこちらもチームの母国戦で好調な滑り出しを見せた。

 なお、ルーキーのベアマンは15番手。チームメイトのニコ・ヒュルケンベルグはロングラン重視のプログラムに集中したか20番手だった。