「ほぼカニ」という商品をスーパーで見たことがあるかもしれない。

SNS上で「まじでほぼカニだった」「ホント、ほぼカニ」「あれはマジでカニ」なんてささやかれる、見た目も味も本物のカニのようなカニ風味かまぼこだ。

そんな「ほぼカニ」を手掛けるカネテツデリカフーズ(兵庫県神戸市、以下カネテツ)は2024年4月1日、新たに作った「あるモノ」の写真を公式Xアカウントから投稿した。

「神社」である。

道端に大きなカニとお社が!(画像はカネテツ公式アカウントより)

場所は、同社の本社六甲工場。そこに、右のハサミでカニの身のようなものを挟んでいる巨大カニオブジェと、カニの爪の像(ちゃんと「あ・うん」になってる狛カニ!)に左右を囲まれたこぢんまりとしたお社はある。

カネテツの投稿によると、こちらは4月1日に建立された「ほぼカニ神社」。

「ここでは『ほぼカニ様』が『完璧じゃなくていい。ほぼがいい。』と疲れた心に寄り添い、願いをほぼ!? 叶えてくれます」

このカニ、「ほぼカニ様」って名前なんだ......。

それはともかく、一体なぜ、本社の前にこんな神社を建てたのだろうか? Jタウンネット記者は3日、カネテツに詳しい話を聞いた。

1年前から計画していた

取材に応じた同社社員は、建立の計画については2023年の春ごろから構想していたと語る。

ほぼカニ神社打ち合わせ模様(プレスリリースより)

2024年3月の「ほぼカニ」発売10周年がそのきっかけ。そのために、およそ1年をかけて準備してきたとのことだ。

「また、エイプリルフールである4月1日は、日本記念日協会に『ほぼカニの日』と認定されています。これらの理由から、カネテツらしい面白い発信を行いたいと考えた結果、『ほぼカニ神社』を誕生させることにしました」(カネテツ社員)
空を見上げる「ほぼカニ様」。なんだか神々しい(画像はカネテツ公式アカウントより)

ところで、「ほぼカニ神社」には何かご利益があったりするのだろうか? 記者が改めて聞いてみると、カネテツ社員はこう答えた。

「『ほぼシリーズ』(※編注:ほぼタラバ、ほぼホタテ、だいたい毛ガニなどがある)はお客様の困りごとの解決を願い開発した商品で、これまで多くの方の悩みを解決してきました。ほぼカニ神社の主祭神『ほぼカニ様』も、ほぼシリーズのように参拝者に寄り添い、悩み事を解決し、幸せを呼び込んでくれるとほぼ(?)いわれています」

ほぼ、ご利益はあるようだ。そして「ほぼカニ様」は神様だったようだ。

「ほぼカニ」に恋い焦がれて北の海からやってきたズワイガニが、1本のほぼカニと固い絆で結ばれて「ほぼカニ様」と呼ばれるようになったんだとさ(画像はプレスリリースより)

ちなみに神社は誰でも参拝可能で、本社併設の体験施設には授与品として「ほぼカニ爪御守」(全4種、税込み800〜1000円)も用意されている。近くに立ち寄った際は、「ほぼカニ様」に挨拶しに行ってみよう。

皆さんの願い事を、「ほぼ」叶えてくれるかも?