韓国ドラマにおける「不朽の3部作」といえば、傑作ぞろいの「応答せよシリーズ」である。シン・ウォンホ監督という才能豊かな演出家が作り出した青春群像劇で、「笑いあり、ホロリあり、初恋あり」と盛りだくさんの内容となっている。

また、この3部作を通して多くのスターが輩出されていった。なお、3本のドラマのすべてでヒロインの両親を演じた俳優がソン・ドンイルとイ・イルファである。
●3部作の第1作『応答せよ1997』(2012年/全16話)

出演者(役名)/チョン・ウンジ(ソン・シウォン)、ソ・イングク(ユン・ユンジェ)、シン・ソユル(モ・ユジョン)、ウン・ジウォン(ト・ハクチャン)
〔ここにハマる!〕ソ・イングクの人気が一気に上昇した作品。釜山の女子高校生シウォンはアイドルの追っかけで、彼女のエネルギッシュな日常を通して1997年の世相が如実に表現されている。
ストーリーではコミカルな味付けをしながら、シウォンと幼なじみのユンジェの初恋を抒情的に描いている。また、2人の同級生たちの生き生きとした青春が派手に展開されていて、まれにみる傑作となっていた。
●3部作の第2作『応答せよ1994』(2013年/全21話)
出演者(役名)/Ara(ソン・ナジョン)、チョンウ(スレギ)、ユ・ヨンソク(チルボン)
〔ここにハマる!〕ユ・ヨンソクが新しいスターになったドラマ。釜山からソウルに移ってきて下宿屋を始めた一家が物語の中心になっている。そこで下宿している学生たちが青春を謳歌している様子がスリリングに描かれている。
ヒロインのナジョンは大学バスケットボールのスター選手の追っかけで、彼女の過激な行動力が次々に笑いを誘っていく。同時に、若者たちの愉快な三角関係もドラマを大いに盛り上げていた。
●3部作の第3作『恋のスケッチ〜応答せよ1988〜』(2015〜2016年/全20話)
出演者(役名)=ヘリ(ソン・ドクソン)、パク・ボゴム(チェ・テク)、リュ・ジュンヨル(キム・ジョンファン)、コ・ギョンピョ(ソン・ソヌ)
〔ここにハマる!〕囲碁の天才棋士テクに扮したパク・ボゴムが大ブレークしたドラマだ。ソウルの下町で仲良く暮らすご近所さんたちの暮らしや交友関係が楽しく描かれている。ヒロインのドクソンの一家が物語の中心だが、両親と子供3人の掛け合いがとにかく笑える。そして、住民たちの情の深さに感銘する。幼なじみとなった高校生たちの愉快な成長も面白く描かれている。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)