4月30日昼前、豚の飼育から加工、販売まで一貫して行う牧場として知られる、鹿児島県鹿屋市の「ふくどめ小牧場」で、豚舎を全焼する火事がありました。けが人はいませんでしたが、約500頭の豚が死ぬ被害が出ました。

警察によりますと、30日午前11時45分ごろ、鹿屋市獅子目町で「黒い煙が上がっている」と近くを通りかかった人から多数の119番通報がありました。

火は約1時間45分後に消し止められましたが、この火事で「ふくどめ小牧場」が所有する木造平屋とコンテナ造りの豚舎の計7棟が全焼しました。

出火当時、現場近くでは複数の従業員が作業していましたが全員逃げ出し、けが人はいませんでした。

しかし、全焼した7棟の豚舎からは、約500頭の豚が死んでいるのが見つかったということです。

関係者
「溶接をしていたと聞いた」

「ふくどめ小牧場」は日本ではここにしかいないとされる、イギリス原産の「サドルバック」という品種の豚などを育てている家族経営の牧場として知られています。

生産から加工、販売までを一貫して行う商品にはファンも多く、ハムやソーセージなどの加工品は、鹿屋市のふるさと納税の返礼品にもなっています。

警察と消防が火事の原因について詳しく調べています。

鹿屋市によりますと、鹿屋市ではふるさと納税の返礼品として「ふくどめ小牧場」の商品を4種類用意していますが、今回の火事で商品が出荷できない場合は返礼品の受け付けを停止する見込みだということです。