ホンダ創立50周年記念企画として1998年に発表、翌1999年に発売されたオープン2シータースポーツカー「S2000」。2009年に惜しまれながらも生産終了となりましたが、オートモーティブ・バーチャル・チューナーのTheo throttle氏は「現代版」として仮想モデル「Z2000」をCGで作成、公開しています。どのような仕上がりなのでしょうか。

現代版S2000! 「Z2000CG」が凄い

 ホンダ創立50周年記念企画として1998年に発表、翌1999年に発売されたオープン2シータースポーツカー「S2000」。
 
 2009年に惜しまれながらも生産終了となりましたが、「もし今、復活したら、こんなスタイルもアリじゃない?」とオートモーティブ・バーチャル・チューナーのTheo throttle氏が仮想モデルをCGで作成、公開しています。

 S2000は、ホンダのDNAであるチャレンジスピリットがいかんなく注入されたリアルオープンスポーツカー。

 車名に冠された「S」は、「S500」(1963〜1964年)から始まったFR(フロントエンジン・リアドライブ)スポーツの系譜であることを意味し、1996年に発売されたS2000は、「S800」(1966〜1970年)以来29年ぶりの復活として当時センセーショナルに報じられました。

 ボディサイズは全長4135mm×全幅1750mm×全高1285mm、ホイールベース2400mm。

 パワートレインは専用設計で、なかでも特筆すべきは9000回転まで許容する超高回転型の新開発2リッターエンジンです。

 自然吸気でありながら最高出力は250ps。1リッター当たり125psは当時世界最高クラスで、そのピストンスピードはF1エンジンにも匹敵し、自然吸気にこだわり続けてきたホンダ技術の結晶と言えるものです。

 ギアボックスは6速MTのみ。後にエンジンは、実用域での扱いやすさを重視した2.2リッターに拡大されました。

 今回Theo throttle氏が作成したZ2000は、S2000のシルエットをベースに、ホンダが2024年北京モーターショーで「中国におけるホンダEVの新たな象徴」として世界初公開した「イエGTコンセプト」のデザインを加味しながら落とし込んだものです。

 フロントフェンダーに充電口を設ける一方で、S2000の左右2本出しマフラーが消されていることからも分かるように、パワーユニットはモーターを想定しています。

 ホンダは「2040年までにEV・FCEV販売比率をグローバルで100%にする」という目標に向け、動きを加速させています。

 今回紹介したCGはいうまでもなくメーカー非公認の非現実的なものですが、Sシリーズのようにホンダならではのチャレンジスピリットが宿るスポーツカーの登場に期待が寄せられています。