観光庁が30日公表した宿泊旅行統計(1次速報)によると、3月に国内のホテルや旅館に泊まった日本人と外国人は、2023年同月比8.2%増の延べ5485万5800人だった。このうち外国人は68.2%増の1269万6350人で、単月の最多人数を更新した。新型コロナの感染症法上の位置付けが5類に移行してから間もなく1年。客足は順調に回復している。円安が加速しており、今後も特に外国人客の増加が見込めそうだ。

 3月の宿泊者数は、コロナ禍前の19年3月と比べると7.2%増加。このうち日本人客は1.3%、外国人客は33.4%それぞれ増えた。日本人客は23年同月比では2.3%減だった。

 これまで単月の外国人客の最多は23年12月の1230万2500人。

 観光庁は24年2月分の2次速報も発表。日本人と外国人の延べ宿泊者数を都道府県別に見ると、41都道府県が前年2月から増えた。伸び率の最大は石川で63.0%。観光庁担当者は「能登半島地震の復旧支援の作業員やボランティアらの動向が反映されたとみられる」と述べた。