豊漁と海上安全を願う5年に1度の祭り「常陸大津の御船祭」が3日、茨城県北茨城市で開かれた。約600人が全長約15メートル、重さ約7トンある木造の「神船」を引っ張ったり揺らしたりしながら、約1キロの路地を引き回すと、沿道から大きな歓声が上がった。

 みこしと約50人を乗せた船は、同市の諏訪神社を出発。路上に敷き並べた木材の上を滑りながら進んだ。直角の路地に差しかかると激しく揺れ、かけ声と共に勢いよく曲がりきった。

 3日の「本祭り」に備え、船を神社まで引く2日の「宵祭り」では、船が経路を逸脱。観客ら4人が船と住宅の塀の間に挟まれるなどし重軽傷を負う事故が起きた。