台風7号は15日、和歌山県に上陸し、近畿を縦断するように北上した。局地的豪雨をもたらす線状降水帯が午前、鳥取県から岡山県にかけて発生。気象庁は夕方には鳥取県に大雨の特別警報を発表し、夜に警報に切り替えた。強風や大雨によるけが人や住宅被害が相次ぎ、お盆の交通機関にも大きな影響が出た。

 特別警報の対象となった鳥取市は、警戒レベルが最も高い避難情報「緊急安全確保」を市内全域の約18万1千人に発表した。鳥取県八頭町や兵庫県香美町も緊急安全確保を出した。

 総務省消防庁の午後8時のまとめでは、避難指示は東海と近畿、中四国の9府県で約8万7千世帯、約19万1千人が対象となった。また、大阪府などで計28人がけがをした。和歌山市では60代男性が建物の外壁に挟まれ意識不明の重体となった。

 15日は発達した雨雲や周辺の湿った空気により猛烈な雨が降った地域があり、静岡県と鳥取県では竜巻などの激しい突風も発生した。24時間降水量は三重県大台町で600ミリ、和歌山県那智勝浦町で500ミリを超えた。