羽田空港で日航機同士が接触するなどトラブルが相次いでいることを受け、国土交通省は24日、航空法に基づき、羽田空港内にある日航の事務所に臨時の監査に入った。

 午前10時半過ぎ、多くの報道陣が詰めかける中、国交省航空局の担当者4人が整備場に併設されている日航の事務所に入った。国交省によると、関係者への聞き取りなどで安全管理体制を確認し、不十分な点があれば指導する。

 斉藤鉄夫国交相は記者会見で「重く受け止め、空の安全への信頼回復に万全を講じる」と述べた。日航の広報担当者は「監査を重く受け止めている。指導を受け信頼回復に努めていきたい」と語った。

 日航を巡っては、福岡空港で10日、パイロットが管制官の指示を正しく復唱せず滑走路手前の停止線を越え、管制官も復唱の不十分さを指摘していなかった事案があった。

 23日には羽田空港で出発前の機体と駐機しようとした機体の主翼同士が接触。米国の空港でも昨年11月以降、管制官の指示を取り違えたことが原因の滑走路誤進入や、地図の誤認による停止線越えなどがあった。