野菜がいたみやすいこの時期、切って塩もみしておけば、保存がきくうえ、味付けや下ごしらえの手間も省けて一石二鳥なんです! 今回は、「塩もみキャベツ」とそれを使った活用レシピをご紹介します。

教えてくれたのは▷堤 人美さん
料理研究家。身近な材料を使った作りやすい料理を提案。焼いた肉や魚に添えるなど、日々の献立に塩もみ野菜を活用している。

塩もみ野菜はここがスゴイ!

・野菜の重さの1%弱の塩をふってもみ、絞るだけで手軽に作れる。
・余分な水分が抜けてうすい塩味がついているため、味つけがラク。

塩もみキャベツ



【材料(作りやすい分量)と作り方】
キャベツ1/2個(約600g)は細切りにし、大きめのボウルに入れ、塩小さじ1弱(約5g)をふってもむ。約10分おいて水けをしっかり絞ると、約500gの塩もみキャベツが完成。
*全量で126kcal/塩分3.0g
※春キャベツを使う場合は、1個(約600g)から約560gの塩もみキャベツが作れます。
(レシピ考案/堤 人美 撮影/難波雄史)

塩もみキャベツの豚こま蒸し

レンジでチンするだけの簡単おかず!


【材料(2人分)】
塩もみキャベツ...150g
豚こま切れ肉...150g
しょうゆ 酒 ごま油

【作り方】
1.豚肉にしょうゆ小さじ1をふってさっと混ぜる。耐熱皿に塩もみキャベツを平らに入れ、豚肉を重ねる。

2.酒大さじ2、ごま油大さじ1をふり、ラップをかけて8分レンチンする(600W)。ラップをはずし、さっくりと混ぜる。
*1人分260kcal/塩分0.9g
(レシピ考案/堤 人美 撮影/難波雄史)

※電子レンジを使う場合は600Wのものを基準としています。500Wなら1.2倍、700Wなら0.9倍の時間で加熱してください。また機種によって差がありますので、様子をみながら加熱してください。

塩もみキャベツのコールスロー

シャキシャキのキャベツが心地いい


【作り方】
ゆで卵2個はざっくり割る。玉ねぎ1/4個は横薄切りにし、水にさらして水けをきる。ボウルにマヨネーズとこしょう、塩もみキャベツ150gを入れて混ぜ、先に用意したゆで卵と玉ねぎを加えてあえる。
*1人分196kcal/塩分0.9g
(レシピ考案/堤 人美 撮影/難波雄史)

塩もみキャベツとかにかまのスープ

ごま油の風味を生かした一品


【作り方】
長ねぎは縦半分に切り、斜め薄切りにする。鍋にごま油を熱し、塩もみキャベツ150g、ねぎを入れて軽く炒める。水、ほぐしたかにかまを加え、煮立ったら酒を加えて煮る。しょうゆ、こしょうを加えて混ぜる。
*1人分78kcal/塩分1.4g
(レシピ考案/堤 人美 撮影/難波雄史)

豚肉とザワークラウトの煮込み風

塩もみしているからくたっと煮えるのもスピーディー


【作り方】
豚ロースとんカツ用肉2枚は筋切りし、3〜4等分に切って塩、こしょうをふる。フライパンにオリーブ油を熱し、豚肉を並べ両面を焼き、端に寄せる。あいたところに塩もみキャベツ150g、薄切りにした玉ねぎ、にんにくを加えて炒める。平らにして豚肉を重ね、酒、酢、ローリエ、水を回しかけてふたをし、蒸気が出てきたら弱火にして蒸し煮にする。器に盛り、好みで粒マスタードを添える。
*1人分447kcal/塩分0.8g
(レシピ考案/堤 人美 撮影/難波雄史)

※塩もみ野菜は、清潔な保存容器に入れて冷蔵室で保存し、4日以内に食べ切ってください。

* * *

野菜の値段も上がっているので、できるだけ無駄にせずに使い切りたいもの。野菜を塩もみして保存すれば無駄なく食べ切れるだけでなく、時短で調理できるのがうれしいですね!

レシピ考案/堤 人美 撮影/難波雄史 スタイリング/朴 玲愛 栄養計算/スタジオ食 編集協力/渡辺ゆき 撮影協力/UTUWA



文=徳永陽子