初めてプレイしたときの「あの興奮」をもう一度!

 どんな名作と呼ばれるゲームタイトルでも、初めてプレイしたときの感動に勝るものはありません。そこで本記事では、初見プレイ時の興奮が忘れられない、「記憶を消して、もう一度最初からやり直したい」と思える名作レトロゲームを振り返ります。

 斬新なゲームシステム、初見殺しのトラップなどが満載で、記憶をなくして、もう一度最初から遊んでみたい傑作RPGが、1995年に発売されたスーパーファミコン用ソフト『クロノ・トリガー』(スクウェア ※現スクウェア・エニックス)です。

 同作は、『ドラゴンクエスト』の堀井雄二氏、『ドラゴンボール』の鳥山明氏、『ファイナルファンタジー』の開発陣といった豪華メンバーがタッグを組んで開発されました。

 主人公が過去、現在、未来と時空を超えて冒険するRPGで、戦闘システムは『ドラクエ』と『FF』の良い部分を掛け合わせたような魅力的なものです。

 そして「絶望の未来を変えるための旅」という壮大なコンセプトで織りなすストーリーと、その結末として用意されたマルチエンディングは、初見プレイ時にしか味わえないドラマチックな感動要素といえるでしょう。

 続いて「初見ならではの面白さ」を追求したゲームジャンルといえば、謎解きやミステリー、サスペンスなども外せません。

 1994年にスーパーファミコン用ソフトとして発売された『かまいたちの夜』(チュンソフト)は、そんなサスペンスの傑作として知られ、何度も移植やリメイクが行われた人気タイトルです。

 同作は、小説をベースに、シンプルな背景やサウンドを追加した、いわゆる「サウンドノベル作品」です。なかでも『かまいたちの夜』は、本格的なミステリーと斬新なエピソードが楽しめる点で人気を集めました。

 さまざまな選択肢が登場し、どれを選ぶかで結末が変化する「分岐システム」、完全にトリックを看破しないとクリアが難しい「推理システム」など、初見のプレイヤーを夢中にさせる要素が満載でした。

画像はファミコン版『MOTHER』(任天堂)のタイトル画面

伝説の神曲を初めて聴いたときの衝撃

 1989年に発売されたファミコン用ソフト『MOTHER』も、もう一度最初から遊び直したいタイトルとして名前があがりがちです。

 同作は、SFとファンタジーを融合させた独特の世界観と、カートゥーン風のポップなデザイン、そして糸井重里氏による感動的なシナリオが忘れられないRPGです。「メロディー」が物語に深く関係しているのも特徴のひとつで、サウンドを舞台装置として組み込む手法は当時斬新に感じられました。

「エンディングまで、泣くんじゃない」という同作のキャッチコピーの通り、感動的なストーリーと、それを彩る神曲が織りなすクライマックスに涙するプレイヤーが続出。クリア後、「もう一度最初からプレイしたい」という気持ちにさせられる名作でした。

『MOTHER』シリーズには3作品ありますが、やはり最初のインパクトが強烈だったファミコン版の初代を推す声が目立ちます。「エイトメロディーズが神曲すぎる」「初代のメロディーを覚える場所はものすごく記憶に残ってる」などの意見もあり、初見時にしか味わえない感動や興奮は忘れがたいものがあります。