限りある時間をどう過ごすかは自分次第。でも、目の前のことに忙殺され、上手く時間を使いこなせない日々にストレスを感じてしまう...。そんな満足いかない時間の送り方をしている人に「時間の価値」を提唱しているのが、ベストセラー『バナナの魅力を100文字で伝えてください』の著者・柿内尚文氏。『このプリン、いま食べるか? ガマンするか? 一生役立つ時間の法則』の厳選したエピソードから、後悔しない時間の使い方を学び、有意義な人生を送りませんか?
※本記事は柿内尚文著の書籍『このプリン、いま食べるか? ガマンするか? 一生役立つ時間の法則』(飛鳥新社)から一部抜粋・編集しました。

集中力のない人が考えた集中力アップ法
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※写真はイメージです(画像提供:ピクスタ)

集中と休息はセットで
集中力のある人は、ダラダラするのではなく、やる時間とやらない時間のメリハリがハッキリしています。また、集中と休息をセットでうまく活用しています。この方法は集中力がない人でも活用できます。
たとえば10分しか集中できない、と自覚しているなら、10分間は作業に集中し、飽きてしまったり疲れてしまったら、作業を中断、ほかのことをしてリフレッシュする。
集中とインターバル(休憩)を交互に繰り返しながら、1日の目標を達成していくというやり方です。
このやり方も「集中力の続かない人が集中するための方法」です。
人間の集中力が続く時間は15分とも50分ともいわれていますが、実際に本気で集中できるのは、僕の場合は実感として15分くらいです。ちなみに、50分も集中するような場合は、その時間の中で集中の度合いが上下動しているといわれています。
15分しか集中できないとわかっていれば、森さんのやり方は理にかなっています。
集中したあとに休息やほかのことをする時間を挟み込み、また集中に戻る。それを繰り返すことで、結果的に効率的に時間を使えるのです。
ちなみに休息なしでぶっ続けで仕事をすると、疲れがとれにくくなるので、疲労がたまっている場合は、休息をうまく取り入れてください。
仕事中は自律神経の交感神経(緊張)が優位な時間です。一方で、休息中は副交感神経(リラックス)が優位な時間です。このスイッチングがうまくいかないと、疲れやストレスがたまったり体の不調を招く場合があります。
たとえば、「深呼吸をする」と、副交感神経優位にスイッチングがしやすくなります。
他にも、「お茶を飲む」「ガムやグミを噛む」「体を少し動かす」など、ちょっとした休憩でスイッチングは可能です。
また、スケジュールを立てる時に、休息時間を組み込むのもおすすめです。
どんな休息をしようかと考えるのも楽しいですよね。
近くの公園まで行って木に触る。空を見上げるために屋上に行く。おいしいコーヒーを買いに行く。そういう休息予定が入っていると楽しくなります。
ただ、休息時間を15分ごとにとるのは、会社にいるとなかなか難しいかもしれません。
そういう場合は、インターバル時間用に「集中しないでできる仕事」を差し込んでみるのはどうでしょうか。
「集中しないでできる仕事」を差し込んで、スイッチングをうまくできれば、パフォーマンスの高い時間をつくれます。
自分に合った「集中しないでできる仕事」を、うまく取り入れてみてください。
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柿内尚文

編集者、コンテンツマーケター。1968年生まれ。東京都出身。聖光学院高等学校、慶應義塾大学文学部卒業。読売広告社を経て出版業界に転職。現在、株式会社アスコム常務取締役。長年、雑誌と書籍の編集に携わり、これまで企画した本やムックの累計発行部数は1300万部以上、10万部を超えるベストセラーは55冊以上に及ぶ。現在は本の編集だけでなく、編集という手法を活用した企業のマーケティングや事業構築、商品開発のサポート、セミナーや講演など多岐にわたり活動。著書『パン屋ではおにぎりを売れ』『バナナの魅力を100文字で伝えてください』(共にかんき出版)はベストセラーに。趣味はサッカー観戦。