勤務先の認定こども園=鹿児島市=で女児に暴行し、けがを負わせたとして、鹿児島県警鹿児島南署は28日、傷害の疑いで、南九州市知覧町西元、保育士の女(21)を再逮捕した。同署によると「間違いない」と容疑を認めている。鹿児島地検は同日、同じ園の男児の首を切り付け殺害しようとしたとして、殺人未遂の罪で鹿児島地裁に起訴した。

 再逮捕容疑は、3日午前7時半ごろから午前8時ごろまでの間、鹿児島市内の認定こども園の屋内で、保育中の女児を家具に打ち付け、顔面に約1週間のけがを負わせた疑い。同署によると、女児の保護者が10日、「園で娘がけがを負わされた」と署に届け出た。園児の年齢やけがの状態は明らかにしていない。

 女は同じ園の男児の首を刃物のような物で切り付け殺害しようとしたとして、殺人未遂の疑いで8日逮捕されていた。

 殺人未遂罪の起訴状などによると、女は7日午前10時55分ごろ、園内で男児の右首をカッターナイフで切り付け殺害しようとし、約1カ月のけがを負わせたとされる。検察は女の認否を明らかにしていない。

 園側は「園児、保護者の皆さまが安心して通えるよう、職員一同力を尽くしていきたい。今後司法の場で真相が解明されることを願っている」とのコメントを出した。

 事件を巡っては、園が弁護士や医師らで構成される調査委員会を設置。原因調査や再発防止策の提言などを行うとしている。