御滝不動尊金蔵寺(船橋市金杉6)で6月8日、 「第8回御瀧の森 蛍の夕べ」が開かれ、約2500人が訪れた。(船橋経済新聞)

 御滝不動尊で「蛍の夕べ」=ホタルを放流する斉藤さん

 主催は「海老川源流と御滝不動をきれいにするのとホタルの里作りの会」。同会は17年前に活動を始め、金蔵寺内の海老川源流でホタルを楽しむための環境づくりに取り組んできた。同所の清掃や保全活動も毎月第4土曜の午前中に行っている。

イベントに合わせ、朗読劇団「座・えび川」が境内に出店し、たけのこご飯、フランクフルト、団子、飲み物、菓子が当たるくじ引きを行ったほか、竹細工、書道家の作品などを販売。「竹とんぼの会」の竹とんぼ販売や、「金杉親子会」による「蛍のうちわ作りワークショップ」も行った。

 ステージイベントは16時30分に始まり、二和小学校吹奏楽部による演奏や「鎌ヶ谷少年少女合唱団」による合唱が披露された。その後、「子供高野太鼓」の太鼓演奏が祭りの雰囲気を盛り上げ、「ばか面踊り」のステージでは観客も踊りに参加して船橋の郷土芸能を一緒に楽しんだ。船橋でも活動するアマチュアビッグバンド「シーフレンド」の演奏が始まる頃には日が西へ傾き、辺りが暗くなり始めた。

 18時30分ごろ、同会代表の斉藤征昭さんがホタルを観覧場所に放流。斉藤さんは「明るいうちから放すとホタルが定着せず飛んで行ってしまうので、薄暗くなってから放流する」と話し、一匹一匹のホタルを、手作業で草にとどまらせるなどした。

 19時30分にホタルの観覧が始まると、来場者が列を作り順にホタルを観賞。「昨年の反省を生かし、今年はスマートフォンや懐中電灯の使用は遠慮してもらった」と斉藤さん。「スマホ禁止」ののぼりや貼り紙を用意したほか、順番を待つ来場者にボランティアスタッフがスマートフォンを使わないよう呼びかけた。「ホタルをスマートフォンで撮影するのは難しい。自分の目で見て心に焼き付けてほしい」と斉藤さん。

 大穴北から家族で来場していた女児は「昨年よりもホタルがきれいに見えた。来年もまた見に来たい」と話していた。

 斉藤さんは「参加者から『きれいだった。また来年も来るよ』と声をかけられ安心した。ホタルが自生できるようになるまで頑張らなくては」と意気込みを見せる。