上伊那地域の移住・生活情報の案内所や地域の交流拠点としての機能を持つ「すまいテラスいな」(伊那市荒井)が6月2日、伊那市駅近くにオープンする。運営は中央不動産。(伊那経済新聞)

 移住コンシェルジュとして常駐する澤西光子さん(左)と代表の鈴木孝之さん(右)は長野県が運営する「信州暮らしパートナー」相談員としても移住相談を受ける

 1階は移住希望者や地域の人が「フラッと立ち寄れる」移住・生活情報の案内所、2階は無料会員登録を済ませることで利用できる交流フロア、3階はシェアオフィスとして起業や仕事をする利用者を対象としたスペースから成る同施設。同団体代表の鈴木孝之さんは「移住したい人や実際にした人、地元の人など、さまざまな人が交わり、つながるような場所を作りたかった」と話す。

 「もともと空き家バンクの担当をしており、長野県の『信州暮らしパートナー』として移住の相談員も担ってきた。移住者に空き家物件などを案内してきたが、実際に移住を決めた人に決め手を訪ねると、『友人が伊那に住んでいたから』『行政の担当者が親切だった』など、安心できる人とのつながりができた場所へ移住している人が多いことに気が付いた。移住後に人とのつながりを求める声も多く聞いていた」と鈴木さん。

 2022年に企画を立ち上げ動き出す中で、デザイナーや設計士、地域おこし協力隊員やフルリモートワーカーとして移住してきた人など、協力してくれるメンバーと団体を立ち上げ、1年以上かけて何度もワークショップを重ね、場づくりのイメージを膨らませてきたという。

 1階で移住コンシェルジュとして常駐する澤西光子さんは「利用する人のニーズによって、さまざまな使い方ができるようにした。上伊那の各自治体に関する移住関連資料やイベント・観光情報などの他にも、地域の求人情報や企業が情報を発信できる場も用意することで、地元の人にも新しい情報に触れてもらえるようにしている。個人が持つ情報に価値があると考えているので、人とのつながりを生み出す場所ならではの情報を集めて発信していきたい」と話す。

 オープン初日は15時に開場し、15時30分からオープンセレモニーを行う。16時から2階フロアで交流会を予定。「予約不要。見学も随時受け付けているので、移住を考えている人や移住者はもちろん、地元の人も気軽に立ち寄ってほしい」とも。

 営業時は10時〜17時。火曜・水曜定休。