テリーヌショコラ専門店「MITSUNAGA(ミツナガ)」(西原村小森)が熊本・西原村にオープンして、5月13日で2カ月がたった。(熊本経済新聞)

 テリーヌショコラ専門店MITSUNAGA、商品と店舗

 店主の光永大輝さんは製菓専門学校で学び、卒業後は福岡の5つ星ホテルで経験を積んだパティシエ。出身地の熊本に戻ってからは、飲食店のホール担当として接客を学んだという。「接客やホール対応の面白さとやりがいを感じていたが、心の中には菓子を作りたいという思いと、いつかは自分の店を持ちたいという夢がずっとあった」と振り返る。

 調理の現場からは離れたが、勤務の傍ら自宅で菓子を作っては家族や友人たちに振る舞っていた。友人から「販売してくれないか」という声があり、妻や周囲の応援を受けて一念発起。「自分の店を出そうと決めてからが長かった」と光永さん。「振る舞って周りに喜んでもらうだけならば、自分の『好き』という気持ちだけでいいが、好きなだけでは商売にはならない」と、仕事から帰宅して妻と子どもが寝静まった後、毎晩、試作を繰り返した。

 失敗を繰り返しながら1年半をかけて完成させたのが、看板メニューの「テリーヌショコラ」(3,240円)。「チョコレート本来の香りと甘み、酸味のバランスにこだわった。数えきれないほどのチョコレートで試した結果、フランス産クーベルチュールチョコレート3種類をブレンドして、やっと納得のいく商品ができた」と話す。

 商品は、テリーヌショコラのほか、岳間茶を使った「抹茶テリーヌショコラ」、クリームチーズとホワイトチョコを使った「チーズテリーヌショコラ」(以上3,240円)、熊本県産卵を使った「フィナンシェショコラ」(220円)、テリーヌショコラの材料にも使う「チョコレート」(400円)を用意。今後は、焼き菓子やチョコレート菓子を増やしていく予定だという。

 光永さんは「一度は諦めたパティシエとしての夢を、妻や友人たちの支えでかなえることができた。大切な人への贈り物や、自分へのご褒美などの特別な時間に食べて幸せを感じてもらえたらうれしい」と話す。

 営業時間は11時〜17時。木曜定休。