「キコリ谷 春の収穫祭2024」が5月26日、京丹後の「キコリ谷テラス」(京丹後市弥栄町船木)で開催される。主催は丹後地域で活動する「TANGO TANGO TANGO」。(京丹後経済新聞)

 多様な事業者から成る同団体は新しい丹後の価値を生み出すため、さまざまな活動に取り組む。活動のスローガンは「GO LOCAL, KEEP WEIRD, CREATE NEW VALUE」(=丹後にプライドを持ち、『諸君、狂いたまえ』の精神で、新しい丹後の価値を生み出す)。

 結成のきっかけは、4年ほど前にポートランドへメンバーで研修に行ったこと。「Keep Portland Weird」をスローガンにまちづくりをしている様子や、レストランで地元の食材や調味料を使っているのを見て、「都会よりもローカルに目を向けよう」と思ったという。

 発起人の稲鍵佐代子さんは兵庫県芦屋市出身。米ボストンで音楽を学んだ後、東京でプロデューサーとして活動。夫が農業に興味を持ったことをきっかけに、京丹後に移住。現在は有機野菜の栽培・販売を行う「SORA農園」と直売所兼カフェ「キコリ谷テラス」を営む。

 収穫祭は、同店がオープンした2017(平成29)年から春・秋の年2回開催。「野菜をおいしくみんなで食べて、収穫を祝うイベント。丹後は冬が厳しいから、春の喜びが大きい。イベントを通して、地域の人たちに『丹後っていいな』と思ってもらえる機会になれば」と稲鍵さんは話す。

 今回のテーマは「Love Classic(ラブクラシック)」。「古き良きもの、はやりすたりのないものを大事にする」という意味。「コロナ禍が明けてから、いろいろなことの移り変わりが早い。何が本物か分からなくなることもある。今、これからもずっと残しておきたいものは何かを掘り起こして、それぞれの店に表現してもらう」という。

当日はテーマを元に22店が出店。うち丹後地域の飲食店17店が限定メニューを販売。普段の営業では出していないメニューもあるという。「やさい魂研究所」(大宮町)と「SORA農園」は野菜を販売。「真泥 muddy」(舞鶴市)は器を販売するほか、丹後の里山や森、古民家などの活用に取り組む「キコリ谷クリエイターズギルド」が一日限定のキッズパークを用意。キッズパークには、木で作った大型のゲームやドローイングブースなどを設置するという。

 稲鍵さんは「イベントに来て、ゆっくりしてほしい。駐車場や休憩できる椅子も増やした。午後から来ても食事がなくならないような工夫もしているので、楽しんでほしい」と呼びかける。

 開催時間は11時〜15時。入場無料。キッズパークのみ入場料2,000円で、未就学児〜高校生が対象。出店者の紹介や駐車場の場所はインスタグラムで確認できる。