キリンビール仙台工場(仙台市宮城野区港2)が8月、5年ぶりに「工場従業員登場ツアー」を行う。5月1日、予約受け付けを始めた。(仙台経済新聞)

 工場見学では麦汁の試飲も

 1923(大正12)年に現在の宮城野区小田原で操業を始め、1983(昭和58)年3月に同所へ移転し、昨年操業100周年を迎えた同工場。1968(昭和43)年から、「キリン一番搾り生ビール」の製造工程を紹介する体験型の工場見学を行っている。観光客や家族連れ、校外学習や社員旅行など、県内外や国外から参加があり、今年は約5万人の来場を見込む。

 ビール製造に携わる従業員が同行し、参加者の質問に直接答える「工場従業員登場ツアー」は、2019年以来の開催。同工場広報担当者は「定期開催の要望があるなど好評を頂き、従業員からも自分たちが造ったビールを楽しんでくださるお客さまと直接触れ合う機会を希望する声があった」と経緯を話す。

 所要時間は約90分。通常の工場見学に加え、工場内の畑でホップのまり花収穫体験を用意し、東北のホップ産地とキリンが行う取り組み、ビール原料の奥深さや農家の苦労などを、実際に業務を担当する従業員が紹介する。

 同担当者は「自然の恵みだけで造られるビールは、たくさんの人に支えられ、それぞれの思いを預かり、最後は当社のビール職人がおいしく造り上げている。人の手から手へバトンが渡されるようにビールが大事に造られ、お客さまの手元に届いていることをお伝えすることで、ビールに親しみを持ってもらえたら」と期待を寄せる。

 開催日は、8月14日・15日、9月23日。開催時間は各日11時、13時30分。定員は各回25人。20歳以上限定で、参加費は1人500円。9月23日分の予約は6月1日から受け付ける。