高田馬場駅前の商業施設「BIGBOX高田馬場」(新宿区高田馬場)が5月5日、50周年を迎えた。(高田馬場経済新聞)

 オープン当初の1階部分「PATIO」のイメージ

 街のシンボルにもなっている同施設。当初、全館をボウリング場にする計画だったことから、防音のために窓が南側の一部にしかなく、フロアに柱がない構造が特徴になっている。オイルショックの影響で計画が変更され、スポーツ複合施設としてオープンした。建築家の故黒川紀章さんが意匠設計を手がけたことでも知られる。西武鉄道として、初の駅ビルだった。

 オープン当初のパンフレットには「人生にはシャワーが必要です。」というキャッチフレーズが記載されている。都会に住む人が快適な汗を流し、生き生きした生活を取り戻せる環境の提供を目指していた。当時のフロア構成は、1階=飲食店や池、2階=ショッピングフロア、3階=サウナとスイミングクラブ、4階=アスレチックジム、5階=ゴルフとビリヤード、6階=シューティングクラブ、7階・8階=ボウリング場、9階=宴会場と貸室、音楽スタジオ。

 壁面は赤色で施設入り口側には走る人の絵が描かれていたが、2007(平成19)年に、西武ライオンズ(当時)のテーマカラーでもある青色に変更。2019年には東側の壁面を塗り直し、より深い青色になった。

 テナントも時代とともに変化してきた。2013(平成25)年には1階と2階をリニューアルし、レディースファッションや服飾雑貨が中心に。2014(平成26)年には9階のレストランフロアをリニューアルし、現在に近いテナント構成となった。フィットネスクラブやプール、ゴルフスクール、ボーリング場は現在も営業しており、当時の面影も残す。

 2018(平成30)年には、9階のレストランフロアにフォトスポットを設置。同年、都市型店舗の6店舗目としてスシロー高田馬場店がオープンし、2019年に高田馬場ロフトが2階にオープンした。

 50周年を記念し、5月3日〜6日に50周年記念ノベルティーを配布したほか、5月9日まで各店舗でノベルティーやクーポンなどを用意する。5月10日〜23日には、LINEで「BIGBOX高田馬場」公式アカウントと友達になると参加できる抽選会を行う。9階では、高田馬場銀座商店街や新宿歴史博物館の協力を得て、オープン時の懐かしい高田馬場を振り返る写真展「BIGBOX高田馬場 今昔物語」を開催している。8月31日まで。

 同施設支配人の小田切亮さんは「これからも地域の皆さんに愛される施設を目指していきたい」と意気込む。