「食堂マンドリル」(山口市小郡高砂町)が4月2日、JR新山口駅南口程近くにオープンした。(山口宇部経済新聞)

 「マンドリルのととのい飯」

 店主はソングライターとしても活動する奥本耕司さん。「19歳から約20年間料理人として働いてきたが、数年前に癌を患い飲食業から離れていた。そこからは自身の経験を基に『食事と精神の改善で病気が治る』を柱にした食に関するパーソナルレッスンを行ってきたが、もっと多くの人に『心が宿る食』を届けようと出店した」と話す。

 店舗は、和食店「やさい畑」を間借りする形で、週3日限定で夜間のみ営業する。カウンター席=7席、テーブル席=8席を備える。

 メニューは「マンドリルのととのい飯」(1,800円)のみで、奥本さんが作る「煮しめ」のほか、焼き魚、発芽玄米ごはん、味噌汁、小鉢が付く。使用する野菜は、できるだけ無農薬のものを選んで仕入れ、調味料を最小限に抑えるほか、食品添加物を使用しない。

 奥本さんは「自分が癌を経験し、生きるということを改めて考えた時に、食事の本質に触れることができた。自分の食事療法から生まれたこの料理で、みなさんに幸せを還元していきたい。特に健康を害している人や薬に頼っている人に来店してもらい、改善のきっかけになれば」と話す。

 「外食は本来スペシャルなものだと思うので、特別なものを食べに行くという感覚で来店してもらえたら。美味しいと思ってもらえるものを提供できるよう、自分の感覚には素直に、そしてやりたいことはぶらさずに続けていきたい」と笑顔を見せる。

 営業時間は、火曜・水曜・木曜の17時〜21時。インスタグラムで予約を受け付ける。