ジャマイカ出身の“伝説のアーティスト”の自伝映画『ボブ・マーリー:ONE LOVE』の公開がいよいよ5月17日(金)に迫っている。政治闘争に揺れる母国への想い、名アルバム『エクソダス』誕生秘話、家族との絆を迫力のライブシーンと共に描き、英仏では『ボヘミアン・ラブソディ』超え、ジャマイカでは歴代トップとなるオープニング興収を記録し、話題を集めている一作だ。

公開に先駆けて全国TOHOシネマズ9劇場のプレミアムスクリーンで試写会を実施。MOVIE WALKER PRESSでは、Xでの感想投稿キャンペーンに応募してくれた参加者が『ボブ・マーリー:ONE LOVE』を観てどのような思いを抱いたのか、その感想をまとめて紹介していく。

■“人間”としてのボブ・マーリーに心打たれた
ボブ・マーリーと言えば、レゲエ。レゲエと聞くと明るいイメージが思い起こされるが、本作では対立する二大政党によって分断された祖国ジャマイカで政治的圧力に苦しめられるボブ・マーリーが描かれる。国を平和に導こうするそんな彼の姿を、映画を観て初めて知った観客も多かったようだ。
「メッセンジャーとしての使命を背負ったスーパースターの短くとも豊かなる生き様を浴びせられた」
「ボブマーリーに詳しくなかったけど、思わず見入ってしまった。レゲエに乗せて世界を平和にする思いを持つボブマーリーの世界観が好き!
「ボブ・マーリーのカリスマ性がよくわかりました。洗練された歌声や時代にマッチした歌詞、危険を顧みない行動力に世間は熱狂、そんな彼の人間性にスポットを当てた良質の伝記映画です」
「今では神様のような存在であるボブ・マーリーを支える大きな存在や、表には見せなかった1人の人間には重すぎる彼の苦悩を肌で感じました」
「どんな人柄なのか全く知らずに見たけど、人生をかけて世界を変えていく様子に心を打たれた」
「明るくノリが良ぃカッコイイ音楽のイメージが強いレゲエ。実は思想的で宗教的な意味を持つことを初めて知った。強いパワーと思いが詰まっている音楽が終始かっこよかった」
など、死後40年以上経ったいまでも世界中で愛されるボブ・マーリーの魅力が映画に詰め込まれていたことがわかる。

また、往年のボブ・マーリーファンの熱いコメントも目立った。
「創造性のぶつかり合いのような『エクソダス』の制作場面は身震いが走るほど。名盤はこうして生まれるのだと目の当たりにした気分になる」
「ボブ・マーリー唯一の日本公演を見ているのが自慢です。1979年4月6日金曜日の新宿厚生年金、戻れるならこの時に戻りたい」
「40年来ボブ・マーリーを愛していますが、映像、音、環境全て最高の経験で、ボブへの愛を再認識すると共に、隣人への敬意を再確認しました!」

■今も生き続けるボブ・マーリーの平和へのメッセージ
内戦の危機に揺れる母国ジャマイカで、命を危険を感じながらもステージに立ち、平和を訴えたボブ・マーリー。戦争が絶え間なく続いている現代の観客にも、その姿や歌詞のメッセージは深く心に刺さっていた。
「20代の頃『かっこいい』から聴いていた。今の時代だからこそ改めてボブ・マーリーのリズムと歌詞が心底響く。エンドロールが終わるまでが彼のメッセージ」
「タイトルでもある『ONE LOVE』は現代にも通じるメッセージ。今ボブ・マーリーが居ないことが、痛烈に惜しまれる」
「武器ではなく音楽で、争いではなく愛を。彼が残してくれた確かな愛と音楽は今もこれからもずっと生き続けるなあと確信しました」
「Don't worryとかBe happy のフレーズに励まされたのは、熱い想いや秘めた苦悩が込められていたからだったんだな」
「ボブ・マーリーの祖国への想いと『WAR』の歌詞を字幕で見ながら、今もなお戦争をしている各国首脳に届いてほしいと切に願いました」


■ボブ・マーリーの名曲に浸っていたい
本作の見どころの一つと言えば、「One Love」「No Woman, No Cry」といった名曲の数々。ライブシーンではボブ・マーリー本人の歌声が使用されており、興奮必至だ。
「『エクソダス』の初セッションシーンでは思わずリズムにノッてしまう。帰り道はボブ・マーリーの曲を聞いて帰りたくなる!
「ボブ・マーリーは何度か聴いたことがあったけど、映像で歌詞を観て、改めて感動です」
「知らない曲もあったけど、曲ができた背景を知るとより深く感じる。しばらくボブ・マーリーの曲で余韻に浸ろう」
「今こそ聴きたい音楽に込められたメッセージ『Everything's gonna be alright (すべてはうまくいく、きっと大丈夫)。極上の音楽体験にやられました」
ボブ・マーリーの純粋な心がレゲエの音楽につながってたのに感動!『エクソダス』もじっくり聴きたい」
という感想からもわかるように、劇中の楽曲はきっとたくさんの人の心と耳に残ることだろう。

■ボブを支える妻リタの包容力と寛大さ
子どもから大人まで、多くの人に愛されたボブ・マーリーの人となりやクールなファッションはいま見てもかっこいい!また、愛人やその子どもとの暮らしに悩みながらボブを支える妻リタへの共感も多かった。
「富や名誉ではなく、自分らしく生きている姿がカッコいい。そして“使命感”を持つ者は強い」
「『国民は生き残ると思いますか?』というインタビューで笑いながら『生き残るしか道は無いだろ』と言う姿が忘れられない」
様々な苦しみを抱きながらレゲエと共に“救世主”として確立していくさまは、最高にかっこよく美しいと憧れる
ボブ・マーリーの懐の深さやジャマイカへの敬愛のような崇高な部分と、嫉妬したり人間くさい部分も見られてよかった。ロンドン滞在中のボブの革ジャンと、ピンクのリネンぽいコート×黒タートル×2連ネックレスのリタの服装がすごく好みでした
「奥さんであるリタさんの包容力、寛大さもすごい!葛藤が大きかった人ほど、たくさんの魂を動かせると思った」
「歌で世界を変えて1つにつなげようとした彼の生き様が素晴らしすぎる。個人的にはリタがボブのドレッドヘアを洗うシーンが好き」
といった感想は、レゲエカルチャーや夫婦のドラマが魅力的であることの証拠だ。

またボブ・マーリーというプレッシャーのかかる役を引き受けたキングズリー・ベン=アディルにも称賛の声が寄せられた。
「キングズリー・ベン=アディル演じるボブ・マーリーが色男すぎる!」
「主演俳優がボブ・マーリーに激似なのだが、話し言葉がもうまんまレゲエなんですよ」
「ボブマーリーの人柄、平和を求める姿をキングズリー・ベン=アディルがとてもよく演じてます


■最高の映画環境での鑑賞にテンション爆上がり!
今回の試写会場であるプレミアムスクリーンは映画館にとっての映像、音響、座席の本質を追求したTOHOシネマズのハイエンドシアター。迫力のある音から繊細な音まで高解像度で表現されるリアルなサウンドは、音楽をフィーチャーした『ボブ・マーリー:ONE LOVE』とも相性バツグンだ。
「音響がすごい!体を突き抜ける重低音!まるで目の前でライブをみてるように名曲を聞けました!」
「初めて曲が流れた瞬間の重低音は、昔通ったライブハウスそのままの体験!いつもこのサラウンドで映画を見れたら、テンション爆上がりです」
「極限までクリアで奥行きと広がりから包み込むような響きを持たせる音楽。生に近い音を全身で浴びるような臨場感と迫力が凄い!」

またラージスクリーン「TCX(R)」に最高品質のデジタル映写機で投影される明るく鮮明な映像、非日常空間を演出するラグジュアリーな座席といった仕様にも、
「色鮮やかなラスタカラー(レゲエを象徴する赤、黄、緑、黒のラスタファリアンカラー)やレゲエのライブに来ているかのように楽しめる作品だった。映画館の音響と大スクリーンで鑑賞することで、より一層この作品の良さを感じられると思う」
「上映後拍手がおこる最高の試写会。シアター内がひとつの心になるような体験でラスタに染まりまくりです」
前から3列目のサイド側だったけど違和感なく疲れずに観られた!音が体に伝わってきて、黙って座ってるのしんどい!ボブと一緒にクルクル回ったりしたかった」
と、より深く映画に没入できたという声が投稿されていた。

リタや息子のジギーのほか、バンドメンバーであるザ・ウェイラーズも製作に関与し、ボブ・マーリーゆかりの場所でロケ撮影が行われた本作。こだわり抜かれた映像と音楽と共に、伝説のアーティストとしてだけでなく、ジャマイカを救った悩めるヒーロー、愛する家族を想う夫・父としてのボブ・マーリーの姿を大スクリーンで目に焼き付けてほしい。

文/編集部