池袋駅西口エリアの大規模再開発が動き出します。豊島区にある池袋駅西口の再開発計画をめぐる素案が公表されました。20年後の2043年度に、3つの大型複合施設が完成する方針です。

記者:「池袋駅西口に来ています。駅前にある公園のあたりに、再開発計画によって3棟の超高層ビルが建てられます」

池袋駅西口の再開発計画の素案は、開発を手掛ける地元の地権者らで作る組合と東武鉄道が発表しました。

池袋駅西口に地上50階建てのビルなど3つの大規模複合施設が建設される計画で、施設には、店舗やオフィス、ホテルが入るほか、「アートやカルチャー」の情報発信の拠点や育成を支援する施設も整備される予定です。また駅からは市街地につながる大規模な吹き抜け空間を設け、駅の東西をつなぐデッキを整備する方針です。さらに、道路に分散しているバス停を交通広場に集約するなど、歩行者空間を確保することで街へのアクセスを向上させるということです。

池袋駅東口の再開発が進む一方で課題となっていた、西口の再開発に、街の人は…

池袋に通勤:「いろいろ飲食店だったり増えて便利になれば嬉しいと思う」「いいんじゃないですかね東口わざわざ行くって遠いというかめんどくさいというところもあるので、デッキができるのならいいと思う」「20年後ここにまだいるかは分からない。でも綺麗になるのは楽しみです」

西口の再開発工事は2027年度から始まり、2043年度の完成を目指しています。

池袋駅周辺では、これまで駅東口を中心に再開発が行われていて、例えば、マンションを併設した豊島区役所や、防災公園として整備されたイケ・サンパーク、そしてハレザ池袋など、街の利便性やイメージの向上を目指した開発が進んでいます。そして今回、公表された駅西口の再開発計画の素案ですが、3つの大規模複合施設を建設する計画で、高さは約185メートルから270メートルとなっています。施設にはホテルやオフィスのほか、豊島区が力を入れるアートやカルチャーの分野の活動を支える施設も整備される予定です。

今回の再開発計画について、豊島区の高際区長は、回遊性の向上にも期待を寄せています。

豊島区 高際区長:「今まで「駅袋」と言われていて、駅から出ないで、乗り換えて別の所に行ったり、あるいは、駅近くの百貨店で用を済ませて、帰ってしまうということが言われていた。区としても駅から出てもらい西口を歩いてもらい、もっといろんな所を歩いてもらえるような街につなげる起爆剤、スタートになるかなと思います」

駅から街へ出る人が少なく、“駅袋”と揶揄されてきた課題を解決するとともに、東西の行き来がしやすくなることにも期待したいですね。